「シソ科の茎は四角い」から考えたこと

私たちの身の回りにある植物を見ると、同じ形をしたものがあります。

そんな形に着目すると、世界を探索するための道具や武器になります。

例えば植物の茎の形に着目すると、カミソリで横にスパッと切ったとき、茎の形が丸いもの、四角いもの、三角のものがあります。

私はずーっと植物の茎は丸いものだと思い込んでいたので、最初四角い茎を見たときとても驚きました。

四角い茎の仲間にはシソ、オオバ、ヒメオドリコソウ、ホトケノザやハッカなど予想以上に多くの植物があります。

それらはシソ科の仲間です。

そこで私は馬鹿の一つ覚えで「シソ科の茎は四角い」という法則(規則性)を作りました。

法則ができると、植物を見かけると四角いかどうか確かめるようになりました。

三角の茎を持った植物もあります。

その仲間はカヤツリグサの仲間です。

同様に「カヤツリグサ科の茎は三角」という法則も作りました。

論理的に三角、四角があるなら五角形の茎を持つ植物があるのではないかと考えるのは当然ですね。

アマドコロという植物の茎は五角形になるものがあるようですが、構造的にきちんと決まっている訳ではないようです。

シソ科の植物を見ると茎は四角いのですが、シソ科でないのに四角い植物があります。

例えばアカネです。

茎はツル状に伸びていきますが四角なのです。

これは「シソ科の茎は四角い」という法則の例外になります。

他には四角い茎のものがあるか探してみましたが、最近偶然にソラマメ、ミソハギに出会いました。

これらも茎が四角いのです。

シソ科の花には茎の先に花茎を伸ばしてたくさん咲かせる仲間と、茎の葉の脇に花を咲かせる仲間があります。

でもその花の形は唇形で同じ花の形をしています。

そこで「シソ科の茎は四角で、唇形花を咲かせる」と2つの特長を併せた法則にすると、他の四角い茎を持つアカネ、ソラマメやミソハギと区別できます。

そこで「茎が四角かな?」「唇形花かな?」と探してみるのです。

もともと原型が違ったものから、現象的に同じ形になることを相似といいます。

シソ科とアカネ科のアカネ、マメ科のソラマメ、ミソハギ科のミソハギは相似なのかもしれません。

自然が四角、三角、丸の形でどれが環境に対して一番適応的なのか、今試しているのかも知れませんね。

私たちの知識(認識)は網目構造になっていると言われています。

アカネ科、シソ科、マメ科やミソハギ科の茎の形は同じでも、花や葉の形の違いあることを、私のように記憶力が悪いものでも茎に着目して関連させながら記憶することができます。

新しい植物に出あったとき「どんな茎かな?」「どんな花かな?」と疑問がすぐ湧いてきます。

中学高校と一生懸命覚えたことを1か月もしないうちに忘れていた経験を、今更ながら無駄な勉強の仕方だったなあと後悔しています。

皆さんはいかがでしょうか。

カモ撮りこうちゃん