多度峡で出会ったカワトンボ(ミヤマカワトンボ)その2

蟹江に帰ってきてからトンボに趣味を持つ人と知り合いました。

彼は中学の教員だった人で、時々喫茶店で会って情報交換をしています。

その彼から、木曽三川を越えた多度峡の谷川沿いには、カワトンボやサナエトンボがいると聞きました。

この多度峡は養老山地の南側にあって、近くには多度神社があります。

この神社は天照大神の第3皇子の天津彦根命(アマツヒコネ)を御祭神とする北伊勢地方の総氏神で、尾張地方を含めて参詣する人も多い神社です。

この裏手に多度峡があり、夏には川を堰き止めて天然プールにして、子供たちがたくさん泳ぎに来ています。

その多度峡に7月初旬に写真を撮りに出かけました。

駐車場から谷川沿いに沿って歩いていくと、天然プール目当ての施設もありますが、それを越えると少し登坂になって谷川から離れていきます。

そこまで行って戻って谷川沿いを歩いて行くと、サナエトンボが岩にとまっていました。

どんな名前のサナエトンボかはまだ同定していません。

また目当てのカワトンボが川の中の岩や水辺の岩にとまっていました。

東北で見かけていたトンボと似ていましたが、どれも透明な薄茶色の翅のカワトンボでした。

すべてミヤマカワトンボではないかと思います。

2匹がもつれ合う場面も見かけました。

縄張り争いなのか、交尾相手に迫っているのか分かりませんでした。

「日本のトンボ」(尾園暁 川島逸郎 二橋亮 文一総合出版)には「産卵で、交尾後のメスは単独で浅い水中の植物組織内に行うが、水面上に産卵に適した植物がないと潜水産卵を行う。潜水時間は長く、1時間近くに及ぶこともある。オスは近くの水面上の植物などに止まって見張っていることが多い。」と記されています。

これはニホンカワトンボには見られない行動のようです。

余談ですが、以前書いたように、この時多度峡でヤマビルに取りつかれて吸血されました。

数日間血がとまりませんでした。

先日泉鏡花の「高野聖」を読んでいたら、美濃路を歩いていてヤマビルに襲われた文章に出会いました。

別名「山海鼠(やまなまこ)」というらしく、山の中には相当数が生息している場所があるようです。

やっぱり長袖、長ズボンを着ていくことが写真撮りでも必要だと再認識したものでした。

(カワトンボ科 アオハダトンボ属)

カモ撮りこうちゃん