大型機械の農業に代わってきた

飛島村の田んぼや畑を何年間に亘って観察していると、農業があるときから大幅に変わったと思うようになりました。

減反政策が2018年度に廃止される前から、国を挙げて外国との国際価格競争に負けないように、農業の大型化が推進されてきたようです。

田植えといえば、家族総出で小型の田植え機を動かしながら、田植えしていた情景が浮かびます。

ほとんどの家は専業農家ではなく兼業農家で、5月の連休頃どこの田んぼでも田植えをしていました。

その区画も大きくなかったのです。

そこで使う田植え機、耕運機、コンバインなどを各家庭が購入し持っていたので、その金額もばかになりませんでした。

機械が古くなって新品に変える頃にまた借金するという繰り返しで、機械の借金返済のために農業するという本末転倒ともいえる農業が繰り返される有様でした。

そんな国の政策によって、農業の大型化が促進され、田んぼを株式会社や農協などに委託して農作業をやってもらうようになりました。

そして大型機械が入りやすいように区画を大きくしました。

飛島村ではかなり広い地域を、それぞれ大きな区画の田んぼや畑にして計画的に利用しています。

ある区画はある年は田んぼですが、他の年は麦畑に変身します。

また空いた期間は大豆、キャベツやホウレンソウなどを作っています。

田んぼや畑を放置し無駄にしないように計画されているようです。

土地から根こそぎ収奪するという言葉が思い浮んでしまいます。

そうした環境の中でカラス、カワラバトやスズメなどの留鳥が生活しています。

4月中旬過ぎには、北に向かうシギの仲間が水を引いた田植え前の田んぼにやって来ます。

ところが昨年田んぼだったところが、今年は麦畑になっていて同じ環境ではなくなっています。

他の田んぼに来てくれるか心配しています。

農業の大型化に伴う農業機械もいろいろ見かけるようになりました。

田んぼをひっくり返す耕運機、土手や畔を成形する機械、畑に種を蒔く機械、除草や消毒する機械、コンバインなどです。

今では田んぼや畑で人が耕している姿を見かけたことはありません。

こんな環境の変化のなかでも、鳥たちは健気に生きているように見えるのです。

凄いなーとしか思えません。

カモ撮りこうちゃん