ハナオクラは和紙作りに使うトロロアオイだった

数年前からハナオクラを庭に植えています。

毎年種を蒔いていたのですが、プランターの枯れ茎をそのままにしていたら、翌年の春になってその根元から新芽が出て、大きくなって花を咲かせるようになりました。

どうも多年草のようなのです。

種でも良いし枯れた茎をそのままにしておいても翌年には生えてくることが分かりました。

天童の知人にハナオクラとワタの種を送る約束しています。

勤務先の敷地内のフェンス傍に植えて、花を賞味して貰いたいからです。

ハナオクラの花は1日で萎んでしまいます。

その花を採って花弁(ハナビラ)を茹でてポン酢で食べると、オクラのようなぬめりがあって乙な味がするのです。

酒の肴として最適だと思います。

そんな話を知人にして種を送る予定にしています。

枯れきるまで実を放っておいたのですが、先日いくつか採りました。

春に芽を出させる場所の枯れ茎の根元を裁ちバサミで切ると、そのあたりが滑(ぬめ)っているのです。

花と同じように滑っているんだなと思ったのです。

ハナオクラの別名を「トロロアオイ」だと書いてあったのを想い出しました。

ウィキペデイアのトロロアオイには「アオイ科トロロアオイ属の植物。オクラに似た花を咲かせることから花オクラとも呼ばれる。原産地は中国。この植物から採取される粘液はネリと呼ばれ、和紙作りのほか、蒲鉾や蕎麦のつなぎ、漢方薬の成形などに利用される。~中略~ 主に根部から抽出される粘液を『ネリ(糊)』と呼び、紙漉きの際にコウゾ、ミツマタなどの植物の繊維を均一に分散させるための添加剤として利用される。~中略~ 現在、機械抄き和紙はもちろん、手すき和紙の中でも古来の方法でネリを使用しているところは少なく、ポリアクリルアミドなどの化学薬品を合成ネリとして使用しているところが増えている。~中略~ 同属植物であるオクラとは異なり、実は不味で食用に適さないが、紙漉きのためにトロロアオイを栽培する地域では、ネリには不要な花を食用に供することもある。花野菜(エディブル・フラワー)として家庭菜園などで栽培されることもあり、花弁を生のままサラダにしたり、天婦羅、湯がいて三杯酢などで酢の物として食される。特有のぬめりが美味であるが、一日花であるため市場にはほとんど流通しない。」と記されています。

本来は和紙作りの紙漉きに使われていたものが、化学薬品で代用できるようになり、その結果ハナオクラとして食材に使われるようになってきたようです。

スーパーでは販売されているのを見たことはありません。

一日花だからでしょう。

ところが天童の知人は、近くの地産売り場でそのハナオクラが売られているのを買って、作って食べてみたと話してくれました。

美味しいということでした。

近いうちに、ハナオクラ(トロロアオイ)とワタの種を送ろうと思っています。

(アオイ目 アオイ科 トロロアオイ属)

カモ撮りこうちゃん