野生動物は人間と無関係に生きているのかな

私たちの周りの動物はペット、家畜、野生動物と大きく分けられます。

ペットのネコやイヌは家族の一員になっています。

動物病院もそこかしこにあり、病気や怪我を治療してもらっています。

家畜は人間に利用される存在で、餌を与えて太らせ肉や卵などを利用しています。

野生動物はというと、一見すると人間と基本的に関わらない存在だと考えられています。

昔アメリカから来たイングランド先生に、私が「家畜と野生動物ではどちらが大事だと思いますか。」と尋ねると、彼は「野生動物の方が大事です。」と応えました。

そこで「なぜそう思うのですか。」とさらに尋ねると、「家畜には餌を与えているからです。」と応えてくれました。

私は欧米人の思想だなぁと感じてしまいました。

キリスト教では人間は他の動物の命を糧として生きなければならない原罪を負っており、神が人間に食料のウシやブタなどを与えてくれたと考えるのです。

小麦に肥料を与えるように、家畜に飼料を与えて育てると考えているようです。

これは日本人の生命観の「命はどれも平等だ」という思想とは違っているようです。

日本人の生命観は六道の思想に基づくものだと思われます。

野生動物は人と関わらない自然環境の中だけで生きているのでしょうか。

以前にも書きましたが、永和の雑木林にはネコが何匹か住んでいて、多い時は5~6匹見かけます。

毎日高齢の女性が自転車で餌を運んでいます。

ネコたちも来るのを待っている風情です。

このネコたちは野生化したネコといって良いのかどうかははなはだ疑問です。

この辺りでは春と秋にはトラクターで田んぼの土起こしをします。

するとサギ、カラスやハクセキレイがトラクターの後を追いかけて餌探しをしています。

彼らの生活の一部は明らかに人間の行為に左右されているようです。

飛島村ではなぜかスズメの数が多いのです。

日本全体で一時は数が1/10に減少したものの盛り返してきて喜んでいるのですが、飛島村の数は特に他の地域より多いのです。

最近あることに気がつきました。

飛島村では早生のコシヒカリを作付けしています。

8月末に刈取りが終わって、その後田んぼには刈られた株から再生した穭(ひつじ ヒコバエのこと)が生えてきて、それが10月になるとまたイナホを出して実が生るものが多数あります。

その一部の穭(ひつじ)は土起こしされてしまいますが広大な田んぼです。

スズメたちは秋から冬にかけて餌に困ることはありません。

そんなことが飛島村のスズメの数が多い原因ではないかと思うようになりました。

早生のコシヒカリを植える人間の行為が、スズメの生活にも大きな影響を与えていることに驚いてしまいました。

無関係そうに思えても関わり合いがあるのですね。

カモ撮りこうちゃん

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