蟹江ではカダヤシばかりでメダカをほとんど見かけない

蟹江周辺でメダカを捕りにいっても、ほとんどの用水路ではカダヤシばかりでメダカを見かけません。

それでも混在している場所があるので、捕ってから透明なプラスチックの入れ物に入れてメダカとカダヤシを分別しています。

メダカは少なくなり探すのが難しい状態です。

背中を見ただけでは何年経っても区別はできません。

本当に似ているのです。

カダヤシは北アメリカのミシシッピ川に住んでいたのを、ボウフラ退治の目的で1913年に日本に移入されました。

姿形は同じようですが、メダカに比べてカダヤシの方が汚れた環境で生き残れるのです。

一番の強みは卵胎生の性質です。

海にいるタナゴも尻から稚魚を産み出しますが、このカダヤシも稚魚を腹から産み出します。

ある程度の大きさで産み出せば産卵するよりは生存率は高くなりますね。

メダカは卵生で藻に産卵してそれが孵化します。

産卵時期、孵化する時期で稚魚の大きさも色々です。

ところがカダヤシの稚魚はほとんど同じ大きさで黒っぽいので、最初はオタマジャクシか、ナマズの稚魚かと思っていました。

その稚魚たちが水中で集まって一塊になっています。

少し不気味な感じさえします。

同じ生態系の位置にいて、カダヤシがメダカを押しやって増えてきています。

環境の変化も関わってメダカは減少しています。

一見すると同じように見える両者ですが、このように特性が違い種類も違います。

メダカはダツ目メダカ科で、カダヤシはカダヤシ目カダヤシ科です。

8月5日に「かにえエコきっず調査隊」の「町内の公園などで生き物を調査しよう」の講師を頼まれました。

蟹江の産業会館傍の公園と排水路で観察しましたが、その排水路で四手網をかけて魚を捕ったところ、全てがカダヤシでしかも大量にいました。

それも腹が大きくて稚魚を産み出す直前のようなものが多数いました。

子どもたちはメダカだと言っていましたが、教室ではメダカとカダヤシの違いを説明しました。

用水路にライギョやナマズがいると思われますが、餌にする以上に繁殖力が強いのかも知れません。

メダカは絶滅危惧種に指定されています。

日本にいるメダカを何とか増やして元に戻せないかと考えてしまいました。

(メダカ ダツ目 メダカ科) (カダヤシ カダヤシ目 カダヤシ科)

カモ撮りこうちゃん