臆病ですぐブッシュに逃げ込むアオジ

日光川の土手やヨシ原周辺で見かける野鳥のうち、昔から知っていた鳥にアオジがいます。

仙台の知人宅の餌台の下にいたのを見ていたからです。

知人宅の庭は南側が黒竹を含む竹林になっていて、危険があると野鳥はすぐ避難します。

12月~3月まで餌台にアワ、ヒエ、ジュウネン(エゴマ)、ヒマワリ、ニワトリの餌、アサの実などを入れておくとスズメ、ヒヨドリ、ムクドリ、カラス、ウグイス、メジロ、シメなどが来ていました。

アオジもその中に含まれますが、餌台には上がっていませんでした。

餌台の下の地面で、餌台から落ちた餌を食べていました。

危険を感じるとすぐ竹藪の中に避難します。

そんな様子からアオジはとても臆病な鳥なのだと思いました。

しかも地面をピョンピョンと移動しますが、その動きも鈍重な感じです。

蟹江に戻って、日光川や土手から下のヨシ原やイバラのブッシュなどで、小群のアオジを見かけました。

その動きの素早いことと言ったら、アオジのイメージを覆される動きでした。

俊敏に動きながら飛んで移動し、危険があるとブッシュに隠れます。

その様子から餌台の野鳥の行動は、本来の野生のままでない餌付けされた半野生の行動なのだろうと考えてしまいました。

臆病さはやはり他の鳥に比べても強く、すぐヨシ原やブッシュの中に逃げ込みます。

その習性は以前から感じていたものと変わりありませんでした。

そんな習性のために、写真が撮れない日が続いたものです。

写真が撮れたのは、偶然アオジが私の存在に気がつかない時だけでした。

アオジは漂鳥で蟹江では夏に見かけたことはなく、夏は北に移動しているのではないかと思われます。

北海道から樺太、ユーラシア大陸に移動している可能性さえあります。

「日本の野鳥」(叶内拓哉 安部直哉他 山と渓谷社)には、「繁殖期以外は小群で生活するものが多く、薄暗い林道付近や竹藪、灌木の茂み、アシ原などに生息。繁殖期には林内の低木層で採食したり、林緑や草地などの明るいところもにも出て、地上を跳ね歩き、昆虫類、クモ類、草の種子などを採食する。」と記されています。

「暗い鳥」の仲間でしょうね。

アオジはホオジロ科でホオジロ、オオジュリン、カシラダカとも似ていて、白っぽい髭が特長です。

でも腹の色が黄緑なので他のホオジロ科の鳥と区別できます。

習性とはいえ、もう少し明るく目立つところに出てきても良いのになあと、いつも思ってしまいます。

(スズメ目 ホオジロ科)

カモ撮りこうちゃん

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