ニュウナイスズメとスズメが混群でいたけど

1月9日に海津市南濃町戸田の用水路脇の雑木林に、ニュウナイスズメが来ているか確かめに行きました。

昨年は2月4日に同じ場所で見かけていたからです。

カモにしろタカにしろ、観察していると、前年度と同じ場所で越冬するようなのです。

12月1日に確かめに来たのですが、ニュウナイスズメはいませんでした。

時期が早すぎたようです。

ニュウナイスズメにとって越冬は仕方なく来ている筈で、産卵と育雛(いくすう)する故郷が雪などで過ごせなくなってやって来るに違いないのです。

着いたのはお昼過ぎでした。

用水路脇の木の枝にたくさんのスズメが止まっていました。

スズメは一年中見られます

写真を撮っているとたくさんのスズメの中に、白っぽいスズメが何羽か見られました。

見た瞬間ニュウナイスズメだと思いました。

混群になっているのです。

ニュウナイスズメもスズメも同じくらいの大きさですが、ニュウナイスズメは白っぽく見えます。

来たことを確認したのと同時に、混群で行動していることに驚きました。

混群でいるとき異なる種を意識(感情移入してだが?)している様子はなく、隣同士で仲良く止まる場面もありました。

自然に混じり合って溶け込んでいる感じです。

そのうち数羽のニュウナイスズメが別の木の梢に移動していきました。

ニュウナイスズメの群れが一気に移動するのではなく、何羽ずつかが移動していくのです。

スズメの群れは同じ場所に留まったままでした。

移動したニュウナイスズメが止まっている梢の枝にはスズメは入っていませんでした。

しばらくしてスズメの群れは対岸の木に移動して行きました。

ニュウナイスズメの数羽はそれまで一緒にいましたが、一緒に行動しませんでした。

こんな風にニュウナイスズメとスズメの群れは少しずつ分かれました。

ニュウナイスズメとスズメは習性や行動に違いがあります。

観察していると、ニュウナイスズメは臆病で高い梢に止まる傾向があるのに、スズメは梢よりは低い枝に止まるようです。

混群になるのは自然の流れによるものだと思われます。

カモの例では、他種のカモが群れに入っても排除することはありませんでした。

ニュウナイスズメとスズメの間でも、同様に混群になってもお互いに排除し合いませんでした。

混群になれば、敵の存在のサインを受け取りやすくなります。

しかも同じスズメ目スズメ科で、体長もほぼ同じです。

混じりやすい条件は整っています。

混群になったとしても、他種の群れについては行かないようです。

習性の違いなのかは分かりませんが、種としてのアイデンティティは保たれているように思われます。

とても不思議だと思ってしまいました。

(スズメ目 スズメ科)

カモ撮りこうちゃん