群れで強さを発揮するカワラヒワ

カワラヒワは群れで行動しますが、群れに依存する傾向が強い感じがします。

スズメと同じ位の大きさで群れる傾向は同じですが、強い絆で結びついている感じがしてならないのです。

昨年の冬、永和の道路に立っている電柱の電線に、チョウゲンボウが止まっていました。

その電線上には、周辺でよく見かけるカワラヒワも10数羽止まっていました。

チョウゲンボウにとって餌になるはずのカワラヒワです。

襲いかかったところで、カワラヒワの変幻自在の飛翔にはついていけないと思いますが、それが呉越同舟で止まっていたのです。

呉越同舟とは、兵法書の孫子に出てくる敵味方が一つの船に乗るということですが、まさにそんな光景でした。

なぜカワラヒワがチョウゲンボウの近くに止まっているのか理解できませんでした。

家に帰ってパソコンに取り入れると、チョウゲンボウの傍のカワラヒワに緊張感は見られないようでした。

それを見てカワラヒワはチョウゲンボウを恐れていないのだと考えてしまいました。

今年の12月に入って、永和の同じ場所で偶然にもチョウゲンボウがまた止まっていました。

その光景を撮ろうとしましたが、チョウゲンボウが北側に顔を向けていたのでうまく撮れません。

前回と同じように少し離れた両側にカワラヒワが何羽も止まっています。

しばらくしてチョウゲンボウが飛び立って、隣の電柱の電線に止まると、カワラヒワの群れもそこに移動して止まったのです。

チョウゲンボウにカワラヒワの方から近寄っていったのです。

とても驚きました。

止まっているカワラヒワたちはチョウゲンボウの方を何度も見ています。

そのうち1羽が飛んでチョウゲンボウの目の前を通り過ぎ、チョウゲンボウのすぐ傍に止まりました。

あたかもチョウゲンボウを挑発し、威嚇するような行動です。

チョウゲンボウは平気な様子でしたが、それから飛び立って遠くの電柱に移動していきました。

すると、カワラヒワはコンクリートの地面に降りて餌探しをし出しました。

危険や緊張感が解けて、ほっとして採餌行動をしている風情でした。

カワラヒワにとって、チョウゲンボウは猛禽類でいつ餌食になるか分からない天敵です。

そんなチョウゲンボウを監視し、挑発し威嚇する行動がとれるのは群れがあってこそでしょう。

弱いとばかり思っていたカワラヒワが、群れでこうした行動をとるなんて本当にびっくりしてしまいました。

(スズメ目 アトリ科)

カモ撮りこうちゃん

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