群れで行動するカワラヒワ

蟹江周辺の田んぼや雑木林では、カワラヒワの群れをたびたび見かけます。

天童にいた頃も見かけていましたが、こちらほど多くありませんでした。

しかもスズメの群れに入って混群で行動していました。

群れでいると、天敵からの危険のサインを知る機会が多いこと、敵がどの個体にねらいをつけるか難しいことから、安全性と生存率が高まると思われます。

そんな知恵を生まれつき持っているのでしょうね。

海部郡飛島村の田んぼ周辺では、スズメの数が随分回復してきました。

自然環境が変化してきたからだと思われます。

増加の1つの原因は稲作のイネの品種がコシヒカリなので、早生で8月末にイネ刈りをします。

その後ヒコバエが出て11月末には貧弱なイネが実ります。

刈り取り出来る程の量なのですが、そのまま放ってあります。

そんな環境がスズメの数の回復に貢献していると思われます。

カワラヒワもこの恩恵を受けている可能性があります。

こちらではカワラヒワは群れで行動しています。

飛島村や永和周辺の田んぼ、雑木林や日光川のヨシ原でもよく見られます。

1羽単独では行動しません。

羽の風切りの一部が黄色で腹が茶黄色なのと、飛び方がスズメと違うのでカワラヒワと凡そ見当がつきます。

普通は数10羽の群れで行動していますが、2月半ばに電線に数100羽のカワラヒワが強風の中で電線に止まっているのを見かけました。

1年中見られる留鳥です。

こちらではスズメとカワラヒワが混群になっているのを見たことはありません。

スズメと共通点が多いのですが、行動習性が微妙に異なっているようにも見えます。

カワラヒワとスズメは穀類を中心に採餌し、集団で行動し電線に止まるところは同じです。

でも雑木林の梢に止まるカワラヒワに対し、スズメは樹木の中にも入っていく傾向があるように感じます。

ちょっとした感覚的な違いに過ぎないのですが。

天童でスズメと混群になっていたカワラヒワは、本来の行動習性を曲げて命を守ることを優先させていたのかも知れませんね。

またカワラヒワもスズメ同様、稲作の変化に伴って増加することが予想されます。

カワラヒワはスズメほど多くはありませんが、この辺りではよく見かける鳥の仲間だといえると思います。

(スズメ目 アトリ科)

カモ撮りこうちゃん