アオスジアゲハをヤブニッケイやニッケイの近くでよく見かける!

クスノキの周りを飛んで産卵するアオスジアゲハ

ヤブニッケイの葉と実

ニッケイの葉

タブノキに取りついたアオスジアゲハの幼虫

アオスジアゲハの幼虫の食草はクスノキやタブノキだと知るようになりました。

実際にアオスジアゲハのメスがクスノキの葉の裏に産卵している姿を見かけました。

卵は葉の裏に産卵するのです。

これはゴマダラチョウも同じでした。

どうもチョウ全体が産卵するのが葉の裏のようなのです。

またタブノキではアオスジアゲハの幼虫が葉を食べている様子を観察しました。

クスノキは照葉樹林帯の樹木なので、西日本や東海地方から関東の海岸線に沿った暖かい地方に生えています。

ところがタブノキは山形の飛島や酒田まで、海岸線に沿って生えています。

それを食草にするアオスジアゲハも結果的に北上できるのです。

弥富市の海南こどもの国で、実際にアオスジアゲハの幼虫がタブノキの葉にとりついて、葉を食べている場面を見かけました。

これまで鳥などの採食を観察していて、特に越冬の場合、好きな食べ物から食べていき、その後好きでない食べ物を食べて、個体維持をしていくという規則を作りました。

その考え方を援用すると、アオスジアゲハのメスは沢山生えているクスノキに産卵するのが当たり前ではないかと考えていたのです。

そう考えた理由は、アオスジアゲハの成虫の数の多さと、食草であるクスノキの木の多さからの推測でした。

そう考えていたので、少ないタブノキには産卵しないと考えていたのです。

ところがタブノキにもアオスジアゲハは産卵していたので、吃驚してしまったのです。

数年前にクスノキ科のヤブニッケイやニッケイの木を知るようになりました。

海津市森下や南濃町津屋でヤブニッケイやニッケイを見かけるのです。

私は新しい葉に出会うと、その葉を千切って揉んで匂いを嗅ぐのが習慣になっています。

ヤブニッケイとニッケイでは、ニッケイの方が強いニッキ(シナモン)に匂いがします。

その木々が生えているところを歩きまわっていると、アオスジアゲハが飛んで来てその木々周辺を飛んでいることが多いことに気がつきました。

どうしてこれらの木の周辺を飛んでいるんだろうと最初は思っていたのですが、これらの匂いがする木は、クスノキの仲間だったことを想い出しました。

「日本のチョウ」(日本チョウ類保全協会編 誠文堂新光社)のアオスジアゲハの食草(幼虫の餌)を見てみたら、やはり「クスノキ、タブノキ、ヤブニッケイなど(クスノキ科)」となっていました。

ヤブニッケイもアオスジアゲハの食草の一部だったのです。

多分、ニッケイもその一部に入るに違いありません。

それを知って、雑木林のヤブニッケイやニッケイの葉にアオスジアゲハが飛んで来ることが当然だと思えるようになりました。

アオスジアゲハも一種類の木の葉だけでなく、広い範囲の食草に産卵して子孫を繋ぐようにしているのですね。

(アゲハチョウ科 アオスジアゲハ属)

カモ撮りこうちゃん