ツチイナゴの脱皮を見かけた!
脱皮中のツチイナゴ
カワラケツメイにとまるツチイナゴ
クズの葉にとまるツチイナゴ
カナムグラの葉にとまるツチイナゴ
今年になってバッタ類のうち、ツチイナゴをよく見かけるようになりました。
ちょっと見るとトノサマバッタのような感じですが、余り飛んでいるのを見かけません。
叢や道ばたでよく飛んでいるのはトノサマバッタです。
2023.9.30日付のblog「ツチイナゴはカワラケツメイやカナムグラの群生場所でよく見かける」で、他のバッタ類のようにイネ科の植物を食べるのと違って、マントといわれる双子葉植物の群生地でその葉を食べながら生活しているようだと書きました。
福原輪中のカワラケツメイが群生している夏に、ツチイナゴの幼虫や成虫を見かけました。
近づくとじっとして動かないか、葉の裏の方に隠れてしまいます。
ツチイナゴは眼の下に涙のような線がついているので、トノサマバッタとはすぐ区別がつきます。
他には南濃町の早瀬のカナムグラの群生地でも見かけました。
ツチイナゴは他のバッタと違って、成虫のまま冬を越し寿命も8か月~10か月ほど生きていると言われています。
ウィキペディアでは「成虫は10月ごろから現われはじめ、冬になるとそのまま草原の枯れ草の下で越冬する。春になると再び活動し、6月頃まで成虫が見られる。他のバッタ類が成虫として活動する夏頃には、ツチイナゴはまだ幼虫である。~中略~ 同じようなライフサイクルをおくる直翅目の昆虫としてはクビキリギス、シブイロカヤキリが有名であるが、ツチイナゴの成虫が持つ耐寒能力はそれらの虫より劣っており、代謝活動を落として生理的に冬眠するのではなく、なるべく日当たりが良く暖かい環境に身を置いて冬をやり過ごしている。」と記されています。
変わった生き方をしているバッタといえるでしょうね。
10月13日に福原輪中のカワラケツメイの群生地に種を採りに行ったら、その中に脱皮中のツチイナゴがいました。
カワラケツメイの花が咲く前から出かけていて、成虫の他に緑色の幼虫をたくさん見かけていました。
不完全変態のバッタが脱皮している様子を見たのは初めてでした。
トンボの羽化のような感じで長時間かけて脱皮していました。
多分今回が5回目の脱皮で、最終的な脱皮ではないかと思われます。
カワラケツメイは一年草で、この時期には莢が弾けて種を回りに飛ばし、本体は枯れだしてきています。
こんな状況で脱皮していたのです。
これから先、どのように餌を採り生きながらえるのか心配してしまいました。
周りにあるコセンダングサなどに取りつくのでしょうか。
昨年も同じ付近で見かけているので、冬を越して来年もここでまた会えるのか楽しみにしています。
(バッタ科 ツチイナゴ属)
カモ撮りこうちゃん