福原輪中で今年もヘチマを見かけた

細長いヘチマ

高いネットに生るヘチマ

小さいときにヘチマを自宅の庭に植えていました。

他にはヒョウタンも植えていたことがあります。

夏の日除けのために社宅の南側に竹を組んでアサガオ、ヒョウタンやヘチマを植えていたものです。

生ったヒョウタンは少し乾燥させてから茎に繋がるところから、箸で突っついて穴を空け、中身を取り出したのです。

でも子どもには難しく、上手くできず完成させたことがありません。

ヒョウタンは水を入れたり、酒を入れたりして水筒の役割をしていました。

2020.9.1づけのblog「ヘチマの想い出」で書いたように、ヘチマは水に浸して実の部分を取り去り繊維状にして、風呂でスポンジのようにして使ったり、炊事場でタワシのようにして使ったものです。

昔の人は、そうした自然から得られるものを工夫して、日常生活に利用していたのですね。

近年どこを歩いてもヘチマを植えてあるところはありません。

日除け用にはゴーヤを植えています。

確かにゴーヤは葉がそれほど大きくはなく、いっぱい生えると完全な日陰になって効果抜群です。

そしてできたゴーヤの実は食材として利用できるので、利用されているのでしょう。

先日愛西市福原輪中を歩いていたら、昨年見かけていた場所でヘチマが生っているのを見かけました。

とても大きく茎元がひょろっとしていて、とても長いのです。

私が子どもの頃見かけていたヘチマとはずいぶん違います。

ヘチマは1年草なので、農家の人が春先に種を蒔いて育てているようです。

福原輪中は木曽三川の木曽川と長良川に囲まれた余り大きくない輪中です。

名古屋からそんなに離れている訳ではないのですが、昔ながらの自然環境がまだ保たれていて、最近では畜産(ウシ)のための飼料用のトウモロコシがたくさん植えられています。

畜産をやっている人たちがいるようです。

輪中内には20数軒ほど家屋がある程度で高齢者が多く、畑では昔ながらの作物を植えているようです。

田んぼの他にウド、カキ、カボチャ、サトイモ、園芸樹の苗木、イチジクや飼料用トウモロコシなどが植えられています。

先日話した農家の人は、できたサトイモなどは農協を通したり道の駅で販売しているそうです。

飼料用のトウモロコシの作付けには大型機械を使っていますが、ほとんどの場合は個人の小さな畑です。

こんな輪中だからこそヘチマを植える人がいるのでしょう。

ヘチマも文化財です。

昔の人々が工夫しながら品種改良してきた作物なのです。

現在は利益追求のために新しい品種に飛びつく時代です。

ヘチマのような作物も作り続けることが、今の時代だからこそ必要ではないかと思ってしまいました。

(ウリ科 ヘチマ属)

カモ撮りこうちゃん