カワラバトが群れることの効果は予想以上かも知れない!

群れで行動するカワラバト

ハヤブサがカワラバトを啄む(腹から稲穀が)

サクラタデ

蟹江周辺ではこの季節になると、刈り取り後の田んぼにカワラバトの群れが降りて餌探ししています。

数年前の秋に見かけたハヤブサがカワラバトを狩って啄んでいる場面では、ハトの腹からはたくさんのモミ殻が出てきていました。

稲穂が垂れているときに採餌したと思われます。

冬にかけて田んぼでの餌探しもだんだん難しくなってくるでしょう。

このカワラバトの群れを狙ってオオタカと思われる猛禽類が飛んできた場面を2回ほど見かけました。

残念ながらどちらも写真に取り損ないました。

1回目は善田川付近でカワラバトが3つの群れに分かれて急いで川を飛び越えていきました。

いつもの飛翔の様子でないのです。

近くにタカがいるのだと直感して周りの空を見回すと、果たしてオオタカかハヤブサだと思われるタカが飛んでいました。

不思議に思うのは、カワラバトはなぜ瞬時にタカを同定できるかです。

そのオオタカはカワラバトを捕らえてはいませんでした。

2回目は津島市鹿伏兎の刈り取り後の田んぼで、カワラバトの群れが降りて餌を探していました。

すると群れが突然飛び立ったのでおかしいと思い、周りを見るとオオタカらしいタカが群れ近くを飛んでいました。

そのオオタカもカワラバトを捕らえていませんでした。

近くの電線にとまってから去っていきました。

カワラバトが群れで行動すると、猛禽類が近づいてくると、ある個体がそれを見つけて逃避しようと飛び出します。

すると他の個体に伝染して群れ全体が逃避行動することになり、安全を確保しやすくなります。

そんな効用があると思われます。

オオタカからすると、カワラバトに群れで行動されると、どの個体に焦点を合わせたら良いのか目移りして混乱してしまいます。

ほとんどの場合追いかけ回して、群れから外れた個体に焦点を合わせて捕らえるようです。

群れの中に突っ込んでどれかの個体を捕らえることは難しいようなのです。

私の経験でも、群れのカワラバトの写真を撮ろうとすると焦点を合わせ切れずにぼけてしまいます。

その中の1羽だけに焦点を合わせようとしても、傍に別の個体がいると目移りして合わせにくいのです。

オオタカにとっても同様かも知れません。

これは動物だけではありません。

先日愛西市の福原輪中にサクラタデの写真を撮りに行きました。

放棄地にサクラタデが群生して咲いているのですが、全体写真を撮ろうとするとやはりぼやけてしまうのです。

そこで端にあるサクラタデに焦点を当てると、なんとか撮れました。

全体写真を鮮明に撮るのは、今の私にとっては至難の業といえます。

カワラバトが群れで行動することは、予想以上の効用があるように思ってしまいました。

(ハト目 ハト科)

カモ撮りこうちゃん