蟹江では、外来種のオッタチカタバミが花盛りになっている!

オッタチカタバミ

群生するオッタチカタバミ

4月半ば過ぎから五月の上旬まで、カタバミの仲間が黄色い花を咲かせています。

しかもその数は半端ではなく群生しているのです。

田んぼの畔、畑放棄地などで黄色い花が一面咲いている光景を見かけます。

この黄色い花は五弁で葉の数は3枚で、カタバミだと思われるのですが、これまで見かけたカタバミとは違っていて、立ち上がっているのです。

十年前に天童で見かけていたカタバミとは全く風情が違っていて、繁殖力が強いのだろうと思ってしまいました。

このカタバミがオッタチカタバミです。

「野草・雑草の事典530種」(金田初代 洋一郎 西東社)のオッタチカタバミには「北アメリカ産の帰化植物で、1962年に京都で見つかり、近年急激に増えています。全体に白い毛が多く、直根を持たず、横に這う地下茎から茎を立ち上げ、斜め上に伸びる柄の先に3枚の小葉をつけます。花は黄色の5弁花で、長い枝の先に数個咲き、花柄は上を向いていますが、花が終わると柄が水平より下に下がるのが特徴です。」と記されています。

また写真説明には「葉は茎の上部、2~3箇所に集まってつき、花は長い花柄の先に上を向いて咲く。果実は白い毛が多く、やや長い果柄につき、多くは柄が斜め下に下がる。太くしっかりした茎が何本も立ち上がるが、地上茎は全て根茎から出る。」と記されています。

また従来のカタバミには「茎をよく分枝して地面を這って広がり、ハート形の3枚の小葉が長い柄について互生します。葉は緑色のものと赤味を帯びるものがあります。葉腋に5弁の黄色い花を上向に開き、円柱形の果実は熟すと果皮が割れて種子を弾き飛ばします。名は『傍食み』の意で、小葉の上半分が虫に食われたように見えることから名づけられたものです。」と記されています。

この両者は似ていながら、生態的には随分異なっているようです。

山形ではオッタチカタバミは見かけたことがありません。

蟹江に戻ってから知ったのがオッタチカタバミです。

従来のカタバミを蟹江では見かけないのは、オッタチカタバミが従来のカタバミを駆逐してきたのではないかと思われます。

もしそうなら、恐るべしオッタチカタバミということになります。

因みに鶴岡の酒井家の紋がカタバミだということです。

どんどん子孫が繁栄する生態から、その象徴としてカタバミの紋になったと聞いたことがあります。

オッタチカタバミでは、その紋のイメージにはそぐわないだろうなと感じてしまいました。

(カタバミ科 カタバミ属)

カモ撮りこうちゃん