こんなところでキツネを見るなんて! その2

2024年1月13日に海津市森下で見かけたキツネ

2021年7月8日に海屋で見かけたキツネ

昔からキツネやタヌキが人を化かしたりする物語を聞いていました。

これらの動物は人間の住む世界の近くに住んでいるから、そんな対象にされてきたのだと思われます。

その時代背景には、夜になると昼間の世界とは違った、幽玄で不可思議な異世界がすぐそこに横たわっていると考えていた歴史があったことと無関係ではないでしょう。

夕方の薄暮の世界はそうした異世界の訪れを意味しており、家の敷居を越えるとその異世界に引きずり込まれるというように考えていたのです。

だから神隠しという子どもなどが突然いなくなることも、向こうの異世界に連れていかれたと考えていたようです。

夕方を過ぎると、今のような明るい世界でなくて、真っ暗な幽玄で不可思議な異世界が近くまで忍び寄ってきていると考えていたのです。

新見南吉の「おぢいさんのランプ」にはランプから電気に変わった時、世界が明るくなった衝撃が書いてあったように思います。

電灯がつくようになって、それまでの異世界の考えかたが覆されてしまったのです。

これまでのキツネやタヌキの不可思議な異世界からの使者の役割がなくなり、普通の他の哺乳動物と同じように見られるようになってしまったと思われます。

東北でよく見かけていた道路上のタヌキの死骸を、蟹江に戻ってきた頃東名阪道脇の道路で見かけました。

また五条川、日光川や善太川の土手では生きているタヌキも見かけています。

タヌキは土手などに「ため糞」をするので、いることが分かります。

糞の中にカキの種などがたくさん含まれていて、どんなものを食べているのかも知ることができます。

それに比べると、キツネは中々で出会うことはありませんでした。

初めて見かけたのは弥富市海屋のヨシ原の近くの道路で7月ころにのんびり横たわって休んでいるのを見かけました。

この場所は日光川、善太川と宝川が合流する場所に面する場所で、閉じた空間です。

こんなところにどうしているのかと不思議に思ったのです。

二度目はハリヨ公園付近の畑で何回か見かけました。

私を見ると畑脇の雑木林とヨシ原の中に逃げ込んでいきました。

三度目は数日前に、海津市森下の沼にカモの写真を撮りに行った時、畑の農道に茶色の犬らしい動物を見かけました。

瞬間的に尻尾が長く太いので犬ではない、キツネだと思って写真と動画を撮りました。

すると走り出してビニールハウス脇を通って、叢の中に逃げ込んでいきました。

動画は逆光だったのでうまく撮れずに少ししか取れませんでした。

こんな畑がたくさんある場所にキツネがいることに驚いたものです。

このように予想しないひょんな時に、色々な動物に出会うのです。

本当に瞬時の一期一会が、写真撮りの醍醐味なのだろうなと思ってしまいました。

本当かなー。

(ネコ目 イヌ科)

カモ撮りこうちゃん