ケリの孵化率は思ったほど高くないらしい

抱卵するケリ

ケリの巣にあったタマゴ

ケリのヒナ

ケリの親子

蟹江周辺ではケリが生息しています。

夏には群れで生活していて、秋の終わりには番いになって二羽で見かけることが多くなります。

春になるとケリのヒナをときどき見かけて、写真や動画を撮っていました。

見かけた近くで営巣している筈だと思いながら、詳しく探していなかったのです。

今年農道のアスファルト道路の脇の砂利の中で抱卵しているケリを見かけました。

ケリは田んぼ間の畔や叢で営巣していると思い込んでいたので、農道の脇だったので驚いたのです。

それを見て、ケリは道路のすぐ傍で営巣するのかも知れないと思うようになりました。

昨年ケリに威嚇された場所に行って、巣がどこにあるか調べてみました。

するとやはり道路脇に営巣していました。

今年見かけたケリの営巣場所は5か所です。

4か所が道路のすぐ脇に営巣していました。

そして1か所は田んぼ間の畔でした。

計5か所のケリの巣を確認したのです。

多くのケリの巣では抱卵しているケリと、その近くで外敵から巣を守ろうとするもう一羽のケリがいます。

2羽で巣を守っているのです。

今回ケリの抱卵を見ていて、そのケリの親の性格の違いと思われる様子も観察できました。

砂利道の脇の巣で抱卵しているケリは、車で近づくと巣を離れていきます。

そして車がいなくなると巣に戻ってくるのです。

もう一つの海屋の叢の巣でも、巣の近くに私が近づくと、2羽のケリが私を攻撃せずに避難していくのです。

それに比べると、他の3つの巣では車で近づくと、大きな声で羽を広げて威嚇し、飛びながら車近くまで飛んで来て反転していきます。

それから10日位経って、それらの巣に行っていると、砂利道で抱卵していた巣の卵の3つはなくなっていました。

また海屋の叢の巣の卵もなくなっていました。

簡単にできた巣だけが残っていました。

後の3か所では巣のヒナは無事に育ったようです。

でも威嚇してきた2つの巣では、既にケリもいなければ、孵った卵の殻もありませんでした。

3個と2個の卵だったのです。

孵った後の殻は親が運ぶ習性のようなので、多分運んでいったのだろうと思われます。

もう1つの田んぼ間の畔の巣では、ヒナの1羽を見かけました。

他にもヒナがいるかどうか分かりませんでした。

ヒナの近くには親のケリがいました。

見守っている風情でした。

5か所確認したケリの巣では、2か所の巣でヒナの誕生はありませんでした。

カラスなどの天敵に食べられたのだろうと思われます。

ケリの抱卵場所は、付近で生活するカラスたちには丸見えです。

親が少しでも巣から離れれば、卵を奪い取れるチャンスになります。

5か所の巣のうち、2か所が卵が奪われたと考えると、威嚇して守ろうとするケリの親の奮闘があっても、孵化率はそれほど高くなさそうだなぁと思ってしまいました。  

(チドリ目 チドリ科)

カモ撮りこうちゃん