ツマキチョウを3月28日に見かけて驚いた
飛翔するツマキチョウ
タンポポの蜜を吸っていたツマキチョウ
カラスノエンドウの蜜を吸っていたツマキチョウ
ホトケノザの蜜を吸っていたツマキチョウ
ナノハナの蜜を吸っていたツマキチョウ
定点観測地の永和の雑木林の脇の農道で、今年もツマキチョウを見かけました。
ここ3年ほど見かけていますが、例年は4月10日を過ぎてから見かけていたのです。
蟹江周辺ではツマキチョウを見かけるのはここだけで、他では見かけていません。
しかも4月半ばから5月に入る頃の一時期だけで、私にとっては幻のチョウといって良いかも知れません。
モンシロチョウよりは小振りで小さく羽ばたいて飛翔します。
雑木林は2つあって、その間は田んぼがあって離れています。
雑木林は低い丘状で、昔の産業廃棄物が放棄され散乱していて、自然豊かな雑木林とはとても言えない環境です。
その脇を通る農道は砂利で整備されて、農道脇に咲いているナノハナは大きな2株だけになっています。
雑木林の叢にはタンポポ、カラスノエンドウ、ホトケノザが咲いていますが、毎年農道が整美され除草剤を散布するので、チョウにとっては、だんだん生き辛くなってきている環境と言えるでしょう。
昨年はツマキチョウを4月半ばに見かけて写真や動画を撮りました。
4月末になると数が減ってきて、翅の端の黄色いオスはいなくなってしまいました。
残ったメスはその後産卵していました。
交尾してすぐには産卵しないようなのです。
ナノハナにとまって葉の裏に尻尾を回し込んで産卵していました。
先日(3月28日)に好天になったので、久し振りに永和の雑木林に出かけました。
モンシロチョウ、キタキチョウ、モンキチョウ、キタテハが飛び回っていました。
その中に小振りのやや小さいチョウが細かく羽ばたきながら飛んでいるのを見た瞬間、ツマキチョウだと確信しました。
例年より半月も早いのです。
とても驚きました。
その飛翔しているツマキチョウの写真を撮ったものの、焦点が合わずにぼけてしまいました。
飛翔しながら、時々タンポポ、ナノハナ、カラスノエンドウにとまって吸蜜していました。
一番多いのはタンポポのようでした。
「日本のチョウ」(日本チョウ類保全協会編 誠文堂新光社)には「生息分布図は全国。かつては減少傾向にあったが、近年はショカツサイなどの外来植物を食草とすることで、都市部でも再び見られるようになっている。」と記されています。
永和の雑木林脇の農道にはショカツサイはありませんが、ナノハナを咲かせる外来のアブラナ科やタネツケバナなどが咲いています。
昨年はツマキチョウが産卵したナノハナに、その後除草剤を撒いて枯らしていました。
孵った幼虫がナノハナから避難できたのか心配していたのです。
何とか生き延びたツマキチョウがいたらしく、今年も出会うことができました。
ほっとしたと同時に嬉しくなったものです。
(シロチョウ科 ツマキチョウ属)
カモ撮りこうちゃん