タガラシとキツネノボタンは似ているが植生は違っている!

3月14日に用水路で見かけたタガラシ

4月9日に見かけたタガラシ

5~6月に見かけたキツネノボタン

タガラシとキツネノボタンは、どちらもキンポウゲ科キンポウゲ属の植物で、長い間区別ができませんでした。

初めに知ったのはキツネノボタンでした。

奥羽山脈の裾野の谷川沿いの叢などで見かけていたのです。

黄色い花が咲き、キンポウゲ科特有の(オダマキなども同じ)で切り込みがある葉が特徴です。

蟹江に戻って動植物の写真撮りをしているうちに、キツネノボタンではないかと思う植物を見かけました。

それも用水路にたくさん生えているのです。

キツネノボタンがたくさん生えているんだなぁと思ったのです。

それにしても数が多すぎます。

キツネノボタンでなければ何なんだろうと不思議に思い続けていました。

冬になると叢や水辺の植物は大抵枯れて茶色になってしまいます。

それが冬なのだと思い込んでいました。

最近になって冬でも緑のままの植物があることが分かってきました。

ヒガンバナやセリは冬でも葉が青々としています。

用水路に冬なのに緑色をした植物が生えています。

コンクリートの用水路だと北風が避けられ、太陽の光を浴びられるので、緑色でいられるのだろうかと思っていました。

12月~1月頃は葉だけしか見かけなかったのに、春が近づく3月を過ぎると黄色い花を咲かせていました。

その花の様子からタガラシではないかと思いました。

昨年見かけた5月に咲いていたタガラシの花と同じだったからです。

タガラシは越年草ではないかと思って調べてみました。

ウィキペディアには「タガラシは、キンポウゲ科キンポウゲ属の越年草。水田や用水路などに生える雑草。有毒植物である。和名の由来は、噛むと辛みがあることから『田辛子』という説と、収量の少ない田に生えることから『田枯らし』という説がある。日本全土の水田のような水たまりに良く生える二年草。高さ25~60㎝。花期は3~5月で、よく枝分かれして多数の花をつける。全体に黄緑色で柔らかい。キツネノボタンなどと似ているが、果実が細長くなるのが特徴。プロトアネモニンという毒を持ち、誤食すると消化器官がただれたり、触ると皮膚がかぶれたりする。」と記されています。

またキツネノボタンは「キンポウゲ科キンポウゲ属の多年草。~中略~ 川や水田の近くなど湿り気のある土地に生える。草丈は30~60㎝。根生葉は葉柄が長く、一つの柄に3枚の葉がつき(3出複葉)、それぞれの小葉に切れ込みがある。茎生葉は上に行くほど柄が短いものが互生する。5~7月ごろ分岐した茎の先に黄色い5弁の花が咲く。花の直径は1~1.5㎝で花弁に光沢があるのが特徴。花後にコンペイトウのような角のある直径1㎝ほどの果実がつく。果実は集合果で、角状の突起それぞれが1つの実であり、その形状は扁平で先端は鈎状に曲がっている。」と記されています。

タガラシは秋から春にかけて緑の葉のままの越年草なのに、キツネノボタンは春になって芽を出す多年草でないかと思われます。

果実の形だけでなく、生き様の違いが分かってくると嬉しくなってきてしまうから面白いものですね。

(キンポウゲ科 キンポウゲ属)

カモ撮りこうちゃん