2月12日の真冬にシソ科のホトケノザの花が咲いていた

2月12日に見かけたホトケノザの花

2月12日に見かけたタネツケバナ

2月12日に見つけたオオイヌノフグリ

2月に見かけたカラスノエンドウ

蟹江周辺では秋から春にかけてほとんどの植物が枯れるのに、畔や土手で緑色のままの植物を見かけます。

花を咲かせているものさえあります。

ホトケノザがそうです。

シソ科で唇形花の紅紫色の花を先端部に咲かせます。

秋に畔や土手でたくさんの花を咲かせています。

2月12日に永和駅の北側の叢でこの時期に花を咲かせているホトケノザを見かけました。

ホトケノザというとすぐに春の七草を想い出します。

「セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ これぞ七草」と詠まれているホトケノザです。でもこのホトケノザはキク科のコオニタビラコのことで、シソ科のホトケノザとは違います。

昔は地方によってコオニタビラコをホトケノザといっていたようでなのす。

冬の期間は葉がロゼッタ状になって地面に張りつき、そこから茎がすーっと立つ姿が蓮台に座る仏さまの様子に似ていてホトケノザといっていた地方があったようです。

コオニタビラコがホトケノザというなら、タンポポも同じようにホトケノザといっても良さそうにといつも思っていました。

シソ科のホトケノザは秋から春を経て季節を過ごすので、越年草といわれています。

1年草、2年草と越年草とどう違うのか訳が分からなくなります。

春から秋にかけて生育し枯れるのを1年草、春から翌年の秋にかけて生育し枯れるのを2年草、秋から翌年の春にかけて1年以内に枯れるのを越年草といっているようです。

シソ科のホトケノザが2月12日の真冬にも咲いていました。

秋からずーっと咲き続けています。

でも葉は直立し緑のままかというとそうでもなく、半分枯れて黄色くなっている葉も多数あります。

また背も春の時期にかけて低いままです。

なぜか地面にはいつくばっているような雰囲気です。

やはり冬の寒さを凌ぐのは越年草といえども簡単ではなさそうです。

なぜかタンポポやコオニタビラコがロゼッタ状になっている理由が何となく分かった気分になっています。

そのそばにオオイヌノフグリ、タネツケバナも同様に花を咲かせていました。

この日は風もなく気温が16度近くで春の陽気でした。

また雑木林脇にはカラスノエンドウも葉を茂らせています。

「日本の野草」(林弥栄編 山と渓谷社)や「野草・雑草の事典530種」(金田初代 洋一郎 西東社)をみると、これらも越年草と記されていました。

春になって芽を出す野草、木々の新緑が植物の当然の生態だと思い込んでいたのですが、秋から春にかけて緑を維持したまま冬の寒さを乗り越えて生き続ける越年草植物があることを再認識することになりました。

それを象徴するのがシソ科のホトケノザなのです。

(シソ科 オドリコソウ属)

カモ撮りこうちゃん