ニュウナイスズメが同じ場所に今年もやってきた

ニュウナイスズメ

群れでとまるニュウナイスズメ

ニュウナイスズメの塒(ネグラ)かな?

ニュウナイスズメとスズメが呉越同舟

私がニュウナイスズメを見かけている場所は、海津市南濃町早瀬にある小さな雑木林周辺だけです。

他では見かけたことがありません。

他の地方ではどこにでも見られるのかも知れませんが、蟹江周辺では他に見たことはありません。

ニュウナイスズメを見かける場所は、養老山地の東側の田園地帯の大きな用水路が2つ並行して流れている脇にある雑木林です。

用水路の土手は雑木、ブッシュやヨシ原になっていて、ホオジロやオオジュリンたまにベニマシコなども見かけます。

他から越冬しに来る主に漂鳥です。

今年も12月初旬に来ていないかと行ってみましたが、その時は見かけませんでした。

中旬過ぎになったら来ていました。

漂鳥だとしても、なぜこの場所に来るのか不思議でなりません。

その用水路の土手を少し先まで歩いていくと、スズメらしい群れを見かけますが、よく見るとやっぱり普通のスズメなのです。

こんな狭い範囲になぜニュウナイスズメが越冬しに来るのか、とても疑問に思っていました。

2022.1.22づけのblog「ニュウナイスズメの行動から考えたこと」で、スズメは田んぼ跡に降りて餌探しをしますが、ニュウナイスズメは枝の昆虫やカイガラムシなどを採っているのではないかと書きました。

スズメとは食性が違うようなのです。

「日本の野鳥」(叶内拓哉 安部直哉他 山と渓谷社)のニュウナイスズメには「繁殖期以外は群れで生活するものが多い。繁殖期は主に樹上生活で、枝から枝へと移動しながら昆虫類などを採食する。非繁殖期は明るい開けた場所での生活が多くなり、樹上や地上で、草木の種子、昆虫類などを採食する。」と記されています。

姿形はスズメのようなので、観察していると群れの中にスズメガ混じることもあります。

今回も同じ枝にスズメがとまっていました。

それぞれが違和感を持っているようですが、親近感も湧いているのかも知れませんね。

この小さい雑木林の1本の大きな木の枝にはツルがたくさん絡みついています。

昨年も強風の時や夕方になると、この木にニュウナイスズメが飛んで来て、休んでいる場面を見かけました。

この木の樹上が塒(ねぐら)ではないかと思うようになりました。

このツルが絡みついている樹上は、避難場所としても最適です。

この安定した塒(ねぐら)があるので毎冬来るのかも知れないと思うようになりました。

これまで親に連れられてきた越冬の経験から、ここが安全であり餌がある場所や空間の知識もあることから、安全性が高いと考えているのでしょう。

カモ類と同様に、ニュウナイスズメがこうした越冬に関して保守的戦略を採る意義が少しわかったような気持ちになりました。

(スズメ目 スズメ科)

カモ撮りこうちゃん