手をかけないリンゴはどうなるの?

手をかけなかったリンゴの木(?)

手をかけたリンゴの木

摘果したリンゴの木

リンゴの花

実がなり出したリンゴ

リンゴの果樹畑

山形県のリンゴ生産量は青森県、長野県、岩手県に次いで全国4位です。

天童周辺では4月から5月にかけて果樹の花が咲き出すと、まるで天国(?)のような華やかな様相を呈します。

ここに住んでいて良かったという感想を何度も持ったものです。

ここ数十年はリンゴ生産農家からリンゴを買っています。

その農家はリンゴのほかにラフランス、サクランボ、カキやコメなどの生産している専業農家です。

買っているリンゴはサンフジで、蜜が入っていてとても美味しく、近くのスーパーで売っているリンゴを買う気がしなくなります。

しかもスーパーのリンゴは値段も高く美味しくないからです。

リンゴは自然の産物で、その年の天候などの条件で、酸味が強いときや甘味が強いときがあり、酸味と甘みのバランスがどうなのかを毎年楽しみにしています。

今年買ったリンゴは酸味よりは甘味が強い感じがしました。

数年前にその専業農家から買ったリンゴが少し小さかったので、「今年は天候が悪かったのですか。」と尋ねると、「今年は摘果する数を減らしたので粒が小さくなったようです。でも美味しさは変わりませんよ。」と応えてくれました。

花が終わって実がつき始めた頃にどのくらい摘果するかが秋の収穫にとっての重要な課題で、数の生産を多くすれば粒が小さくなるので、そのバランスをどうするかが問題なのです。

天童の天童高校の裏手はリンゴ、ラフランスやモモなどが栽培されている果樹園があります。

実がつき始めた頃そこを通ると、木の下にたくさんの実が落ちています。

最初は自然落下したのかと思っていたのですが、摘果した実だと後から知りました。

山沿いの天童市山口周辺にもリンゴ畑がたくさんあります。

山元沼から原崎沼に行く農道の途中に、月山や葉山が見える絶好の場所があります。

今回の旅でも、その場所に下りて写真を撮りました。

その眼下にはリンゴ畑がたくさん見られます。

そこで写真を撮っていると、その一角に黒っぽい小さいリンゴをつけている木がありました。

なっているリンゴの数はとても多いのです。

その様子から摘果しないまま放置されたリンゴではないかと思われます。

しかも葉は落ちてリンゴだけがぶら下がっている状態です。

おそらく何らかの理由で肥料をやらず、摘果せずにおいたものと考えられます。

周りのリンゴは商品にするに値するようなリンゴがぶら下がっています。

とても対照的な光景でした。

似たようなことをナシの果樹園でも見たことがあります。

粒が小さくまばらに実がなっていました。

人手をかけないとこんな風になってしまうのかと驚いたものです。

私たちが手にするリンゴは、人手をかけてこそ、商品になるんだなぁと強く感じてしまいました。

(バラ科 リンゴ属)

カモ撮りこうちゃん