久し振りにアメリカザリガニを見かけた

アメリカザリガニは小さい頃から親しんできた甲殻類の仲間です。

ほとんどの人にアメリカザリガニの想い出があるのではないでしょうか。

昔アメリカザリガニをたくさん捕って、鍋で煮て尻尾の身を食べていた兄弟がいました。

両親が留守勝ちで、兄弟2人におやつもなかったのでしょう。

家の土間にアメリカザリガニの赤い殻が散乱していた記憶があります。

庄内川の土手でもアメリカザリガニの殻がたくさん捨ててありました。

子供心に肥料にした後の残骸だと思い込んでいました。

肥料なら殻を細かく砕いて使うはずです。

やはり身の食べ残りが捨ててあったのでしょう。

アメリカザリガニ釣りをよくしたものです。

竹の先に木綿糸かタコ糸をつけて、そこに餌をつけるのです。

現在ならカマボコや魚肉ソーセージをつけるのではないでしょうか。

当時一番よく釣れる餌は、アメリカザリガニを1匹たも網で捕って、その尻尾を剥いて身を糸の先につけたものです。

今までの経験では一番よく釣れる餌でした。

共食いですね。

他にはカエルを捕まえて地面に何度も叩きつけて殺し、それから皮を剥いで身だけにして、足に糸をつけて餌にするという方法です。

アメリカザリガニの身よりは余り釣れなかった記憶があります。

土でできた昔の用水路にアメリカザリガニがいると、尻尾に卵をたくさん抱えたメスがいることがあります。

中には幼体になっていてメスの尻尾にくっついているものもいます。

棒で傍の水をかき混ぜると、その幼体が水中にバラまかれるように逃げていきます。

しばらくするとまたメスの尾にまとわりついていました。

そんな様子を面白がって眺めていたものです。

昔に比べるとアメリカザリガニを余り見かけなくなってきました。

農薬による影響なのか、それとも生態系のある位置に落ち着いてきたからか分かりませんが、昔よりは少なくなっているように感じます。

それでも用水路で魚を捕っていると、アメリカザリガニの幼体が捕れることがあります。

この付近にまだいるのだなあと思っていました。

数日前に永和の雑木林傍の田んぼの端の水中の地面に穴が開いていました。

よく見るとアメリカザリガニは入り込んでいて、赤いハサミを見かけました。

それを動画に撮りました。

また少し行くと同様に穴があり、そこにもアメリカザリガニが入っていました。

そうした場所が何か所かあったのです。

とても驚きました。

その田んぼは直播きしたイネが植わっている場所です。

イネが密生していて田んぼ内に穴を空けられないからだと思われます。

そこでイネの植わっている場所と、畔の境に穴を空けて住み着いていると思われます。

余り大量に生息していても困りますが、ほとんど見かけなくなるのも寂しい感じがします。

人間って勝手だなぁと自分でも思ってしまいました。

(アメリカザリガニ科 アメリカザリガニ属)