何だか気になっていたタケニグサ

天童市と東根市の境にある水晶山を取り巻く林道を歩いていると、道の縁にタケニグサが生えているのを見かけました。

葉は大きくキクの葉のようで裏は白っぽいのです。

何度も見かけているうちに崖に生える印象になってきました。

林間下の叢では見かけず、陽性植物のようです。

以前読んだ本でクサノオウと同様に毒草だと思っていました。

蟹江周辺では日光川の土手でも数本見かけましたが、大きくありません。

先日海津市のハリヨ公園で3mを超えるようなタケニグサを見かけました。

これ程大きなものは初めて見ました。

ちょうど花と蕾もついていたので写真と動画を撮りました。

葉を柄の部分でちぎってみると黄色い汁が出てきました。

何となくコニシキソウのような乳白色の汁だと思い込んでいたので驚きました。

「東邦大学薬用植物園見本園」によれば「台湾、中国にも分布し、本州、四国、九州の山地、草原、荒れ地に自生する草丈1~2mにもなる大型の多年草です。根は橙色で粗大、太い茎は中空で、直立しています。葉は長い柄があり互生、葉の形は丸い心臓形で、縁は不規則に浅裂し、裏面は白色を帯び細かい毛があります。茎葉とも傷つけると橙黄色の乳液が出ます。これを舐めると苦い汁ですが、これが薬用となります。花期は夏、茎の頂が分枝し、花弁のない白い小花を多数、円錐花序につけます。名前の由来は、茎が中空で竹に似ているから。この草を竹と一緒に煮ると、竹が柔らかくなるともいわれていますが、確かではありません。科名はケシ科。利用部位は茎葉で5月~10月に茎葉を切って出てきた汁を直ちに使用します。効用は、乳液は皮膚病、タムシに。成分は全草に多種類のアルカロイド(プロトビン、ホモグリドニン、サンギナリン)を含んでいます。」と記されています。

これまで民間薬として使われてきた効用が記されています。

ウィキペデイアには生息する場所では「他の植物が生育していない、崩れたり、人手の入った箇所によく見られるパイオニアプランツの性質を持つ多年生草本である。」と記されています。

また乳汁の成分では「かつては民間療法で皮膚病や虫さされに、外用薬として生の乳汁を塗布して使用されていたが、逆に炎症を発症することもあり注意を要する。」と記されています。

従来は民間薬として使用されてきたようですが、十分な効用の保証がある訳ではなさそうです。

薬草には色々な成分が含まれている筈なので、現代医薬のような純粋成分による即効効果は出てこないでしょう。

遅効性といわれる所以ですね。

まだ知り合ったばかりのタケニグサですが、昔の人たちには慣れ親しんだ植物だったようです。

(ケシ科 タケニグサ属)

カモ撮りこうちゃん