体が大きくなっても餌をもらうツバメの幼鳥

見かける鳥はヒナのうちはどれも親から餌をもらいますが、幼鳥になっても餌をもらう鳥たちがいます。

またヒナのときから自分で餌捕りするものもいます。

私が見かけている鳥では前者にはツバメやコアジサシが、後者にはケリなどがいます。

前者のツバメやコアジサシは、餌をとるのに技術が必要で、そのための経験を積まないと捕ることが難しいようです。

ツバメの場合には飛んでいる昆虫(ガガンボやトンボなど)や水面上に浮かぶアメンボなどを瞬時に捕らえるのですが、相当な技術を要するはずです。

コアジサシも空中を羽ばたきながら餌を探して、見つけると一瞬ホバリングして停止してから、頭から水面に突っ込んでいきます。

これにも技術が必要です。

それに比べるとケリの場合には、土の中の昆虫の幼虫やミミズを捕るので、そうした特別な技術はいりません。

親はヒナや幼鳥の安全を確保するだけで良いようです。

2年ほど前の6月に佐屋川沿いの敷地のフェンスで、ツバメの親子を見かけました。

フェンス上に幼鳥が何羽か並んでとまっていました。

すると親が飛んできて幼鳥に餌を与えているのです。

幼鳥は羽ばたかせながら餌をねだります。

与えると親はすぐ飛び立って、また餌を捕ってきて他の幼鳥に与えるのを繰り返していました。

幼鳥の中には親が来るとフェンスから空中に飛び上がっているものもいました。

親と同じように飛べるのに、親に餌をねだっているのです。

弥富市の三ツ又池公園では、同時期に親が捕ってきた餌を空中で貰っている幼鳥を何度か見かけました。

飛ぶことは親と同じにできても、餌である昆虫を捕らえることは難しいのだと思われます。

飛べてから少しずつ餌を捕る技術を学習していくのだろうと思われます。

先日須成の電線に2羽のツバメを見かけました。

そこに親らしいツバメが飛んできて餌を渡している光景を見かけました。

その渡すのも一瞬なので分からないほどです。

でもこの幼鳥は親が来る直前に羽を広げて羽ばたくのです。

一種のおねだり行動か甘え行動だと思われます。

以前佐屋川で見かけたツバメの幼鳥も、羽ばたいておねだり行動をしていました。

生得的な行動だと思われます。

そのおねだり行動を見ると、親はその幼鳥に餌を与えたくなってしまうのでしょう。

刺激―反応の連鎖ですね。

何か所かで見かけた幼鳥がみな同じ行動をしていました。

どの鳥も生きていくのに学習が必要なのですね。

人間ならばより学習しなければならないのだろうなと思いました。

そんなことをツバメの幼鳥の行動を見て思ったものです。

(スズメ目 ツバメ科)

カモ撮りこうちゃん