ベニマシコの食性が気にかかる

ベニマシコに初めて出会ったのは数年前ですが、その時は2羽だったり数羽の小集団でした。

非常に用心深くてすぐ隠れてしまいます。

その出会いの経験から、ベニマシコは数羽か小集団で行動していると思い込んでいました。

蟹江周辺に冬鳥としてやってくるアオジ、カシラダカ、オオジュリンなどに比べると姿を見かけることが少ないので、やってくる数そのものが少ないと思われます。

灌木の枝先にとまっている時も、ホオジロかアオジかと思って写真を撮ると、その中にベニマシコが混じっていることがほとんどです。

最近撮った写真を見ると、小集団でなく単独のベニマシコに出会っているようです。

「日本の野鳥」(叶内拓哉 安部直哉他 山と渓谷社)では「漂鳥。平地から低山の草原、湿原、灌木林など。繁殖期以外は数羽の小群で生活するものが多い。繁殖期は灌木の散在する草原に主に生息し、草木の種子や芽、昆虫類などを採食する。越冬地では広い草原の中央にあまり出ずに、林縁や草藪で採食しながら移動するものが多く、1カ所に長居はしない傾向がある。」と記されています。

越冬地では林縁や草藪にいると記されているのは、私の経験と同じで、用心深い習性のようです。

五条川にカモを撮りに行ったとき、川べりの叢を移動しながら逃げていきました。

また善田川の場合でも用水路のブッシュ沿いに移動していきました。

その時はそれぞれ一羽ずつでした。

蟹江周辺に来たとき数羽の小群でも、それから1羽ずつに分かれて行動している可能性があります。

春に北に帰る頃にはまた集まるのではないかと考えています。

余り出会う機会が多くないベニマシコですが、採餌している光景ではコセンダングサの実(種)とヨモギの種を食べているのを見かけました。

アオジ、カシラダカ、ホオジロなどは、これらの種を食べている姿を見たことがありません。

数年前に見かけた小群もやはりコセンダングサの実を採餌していました。

五条川でもコセンダングサの種でした。

善田川ではヨモギの種を採餌していました。

コセンダングサやヨモギは蟹江周辺ではいたるところに生えています。

これらがベニマシコの主食になりえるとしたら、餌の宝庫だといってよいでしょう。

ベニマシコも色々な種子を食べていると思われますが、他の鳥のように地面に降りて採餌している姿は今のところ見かけていません。

私の経験の少なさからか、ベニマシコの習性なのかは分かりませんが、そんなことが気になってしまいました。

(スズメ目 アトリ科)

カモ撮りこうちゃん