イソシギとクサシギを何とか区別できるようになった!

用水路や川辺で見かけるシギの中で、イソシギとクサシギはとても似ていて区別がほとんどできないまま過ぎていました。

これまでの経験から、似た鳥について特長の違いを知って時間が経過していくと感覚的に区別できるようになりました。

たぶん誰でも同じだと思われ、人間の能力は凄いものだと感心しています。

サギの仲間の例を挙げると、一番区別が難しいのがダイサギとチュウサギです。

ところがダイサギは留鳥でチュウサギは夏鳥なので、冬には基本的にダイサギしか見かけません。

冬に見かければとにかくダイサギだと思い込んで、嘴や目の下の食い込みなどを確認してダイサギを学習しています。

春になってチュウサギがやって来ると、知っているダイサギの特長と比較しながら、嘴の長さや太さ、目の下の食い込み具合がどうなっているか確認していきます。

するとその特長の違いをいちいち確認しないでも、姿の雰囲気からダイサギかチュウサギかが分かってきます。

とても不思議です。

イソシギとクサシギの違いもこれと似ています。

イソシギは留鳥でクサシギは冬鳥です。

夏に見かけたらイソシギと考えて間違いありません。

冬になると区別が厄介ですが、ダイサギとチュウサギ同様にしていて、イソシギの学習をしているので違いが分かってきました。

以前(2021.5.19)のblogに載せた「シギ・チドリ類ハンドブック」(氏原巨雄 氏原道昭 文一総合出版)では、形態的な違いとして、イソシギは「①尾羽は長くて翼端を大きく超える。下面の白色が側胸、肩部まで食い込む。白いアイリングが目立つ。夏羽と冬羽は軸斑の模様が若干異なるが遠目には大差がない」となっていて、クサシギは「①嘴は長めで上嘴先端が微妙に下にカーブして見える ②上面の白斑が小さく、より暗色に見える ③翼下面も暗色 ④白い眉斑は眼の位置まで。静止時、初列風切先端は尾端と同じかやや越える」と記されています。

私は両者を尻尾と羽の位置関係と、体の白い部分が胸まで白いかで区別しています。

イソシギは尻尾が羽より長いのです。

また体の白い部分が胸の上部に入り込んでいるのが一番見分けやすい特長です。

これでほとんど区別できています。

また習性も違うようで、私の経験からは冬に飛島村の用水路で餌探ししているのはクサシギばかりでイソシギは見かけません。

それに対してイソシギは一年中善田川、長良川の水門の水辺と川付近でしか見かけません。

生息域に違いがあるようなのです。

今回、何とかイソシギとクサシギの動画が撮れました。

これらの違いをぜひ確かめて貰えると出会ったときに役立つのではないでしょうか。

 (チドリ目 シギ科)

カモ撮りこうちゃん