12月初旬に見かけたモンシロチョウ
12月になって初冬の寒さを感じるようになりました。
本格的な冬がそこまでやってきています。
東北では既に雪が降ったと便りがありました。
蟹江周辺ではそんな季節になってもモンシロチョウをときどき見かけます。
永和の雑木林はだんだんと葉が落ちて寒々とした感じがするようになってきました。
写真を撮る側からすると、鳥たちの姿を撮り易いので嬉しい季節なのです。
冬は北西の風が強くチョウは飛ばされてしまいます。
雑木林は丘のように少し高くなっているので、南側は北西の風が遮ぎられ、陽射しがあるときはのどかな春のような場所になっています。
チョウたちはそんな場所を知っているように集まります。
冬を越すチョウのキタキチョウやキタテハをときどき見かけます。
キタキチョウは残っているコセンダングサの蜜を吸っています。
キタテハは枯葉が落ちている農道の暖かいところに降りて翅を開いて体を温めています。
そんな12月初旬にまだモンシロチョウが飛んでいました。
この雑木林の南側には、アブラナ科の菜の花の仲間が葉を出しています。
4月になると雑木林の農道脇で黄色い花をたくさん咲かせます。
アブラナ科の仲間の葉はもう春の準備をしているようです。
でもその葉は穴が空いてボロボロです。
葉の裏を見るとたくさんのアブラムシがどの葉にも取りついていました。
葉の周辺ではハエたちが飛び回っています。
恐らくアブラムシの甘い糞を舐めるためだと思われます。
動物たちが関わり合って生きていることが分かります。
葉の裏にモンシロチョウの卵がついていないか確かめましたが見当たりませんでした。
モンシロチョウはオスメス共に、コセンダングサの花の蜜を吸ったり、アブラナ科の葉にとまっています。
体を温まめるためか産卵のためかは分かりません。
モンシロチョウは冬を蛹(さなぎ)で冬眠するので、この時期に産卵して早く幼虫が蛹にならなければなりません。
多分ぎりぎりの時期だと思われます。
そんな中で、3匹が絡み合いながら飛んでいる様子も見られました。
これまでシロチョウの仲間であるツマキチョウの観察から、チョウの仲間は交尾してすぐ産卵する訳ではなく、時間を経過してからメスが単独で産卵するらしいのです。
見かけたメスも受精卵は持っていると思われるので、早く産卵して幼虫や蛹になって、無事に子孫が冬を越せれば良いなあと思ってしまいました。
(シロチョウ科 モンシロチョウ属)
カモ撮りこうちゃん