アキアカネの不思議な行動
秋になるとアカトンボを見かけるようになります。
蟹江周辺と海津市の養老山地東麓のハリヨ公園付近では始めにナツアカネやコノシメトンボが出てきてからアキアカネが出現してきます。
どうも出現時期にズレがあるようです。
ナツアカネは夏に出現するものと思い込んでいましたが、秋になって見かけます。
翅の端に黒い紋があるコノシメトンボはナツアカネと並行して出現し、その後アキアカネが見られるようになっても見かけます。
永和の沼の端にできた水溜りで、コノシメトンボの産卵が10月末に見られた後、11月の半ば頃までアキアカネの産卵が見られました。
アカトンボと言われるアカネの仲間でも、産卵時期にズレがあるようです。
10月18日に海津市のハリヨ公園に出かけました。
途中の海津市森下の樹林のある用水路脇でも写真を撮りました。
その時ハリヨ公園でも森下でもアカトンボは全く見かけませんでした。
昨年ハリヨ公園でサクラの枯れ枝にとまっていたコノシメトンボも全くいませんでした。
今年はその時期ではないのだなあと思って帰ったのです。
10月26日にも同じ場所に行きました。
すると森下でもハリヨ公園でもたくさんのアキアカネがとまったり飛んでいたのです。
たった1週間余りでアキアカネをたくさん見かけるようになったことに吃驚したのです。
なぜなのか、どうしてなのかと不思議でなりません。
アカトンボの仲間は6月頃に成虫になって高い山で過ごし、秋になって里に下りてくると言われています。
確かに今年は10月中旬に11月頃の気温まで下がりました。
養老山地では里より気温の低下はさらに大きかったと思われます。
そんなことが原因でアキアカネが里に降りてきたのではないかと予想しています。
気温の変化を敏感に感じ取るセンサーを持っているのでしょうか。
もう1つ理解できないことがあります。
夕方近くになって、ハリヨ公園の水辺近くの灌木の上で、陽を浴びながら、たくさんのアキアカネが飛び交っていたのです。
昔からトンボの仲間は夕方になると集まって飛び交うことがあると聞いていました。
ウスバキトンボやコシアキトンボは、日中でも同じ場所で飛び交っていますが、アキアカネの集団の飛び交う飛翔はそれとは違うのではないかと感じています。
でもその飛び交うきっかけやその理由は今のところ私には不明です。
永和の雑木林脇の叢の上でも何匹かのアキアカネが夕方飛び交っているのを想い出しました。
数は少ないのですが、ハリヨ公園の飛翔と同じだと思われます。
飛び交う時刻が夕方のところが共通しています。
なぜこんな行動が見られるのか不思議です。
単純な刺激と反応の連鎖に違いないと思いながら、やっぱり不思議に思ってしまうのですね。
(トンボ目 トンボ科 アカネ属)
カモ撮りこうちゃん