秋になると見かけるジョロウグモ

蟹江周辺を歩き回っていて、網を張るクモには数種類あります。

クモの中では大きいものが多いようですが、季節ごとに見かけるクモに違いがあります。

6月頃から見かけるクモにはコガネグモがあります。

背中に大きな数本の線があり綺麗なクモです。

その後はナガコガネグモを見かけます。

コガネグモよりは小さい感じですが、これも背中には数多く線があり、これも美しいクモです。

秋になるとジョロウグモを見かけるようになります。

発生時期に重なりはあるものの、クモたちが多く見られる時期に違いがあり、時期的な棲み分けをしているのではないかと感じています。

ジョロウグモは小さい時は何か毒しいクモだと思っていました。

大きなクモといえばジョロウグモしか思い当たりませんでした。

その後、コガネグモやナガコガネグモを知るようになりました。

先日、蟹江の高速道路の東名阪道の土手下でジョロウグモが網を張っているのを見かけました。

コガネグモやナガコガネグモの網の平面的な張り方に比べると何重にもなっていて、立体的な網のように見えました。

土手の木や植物の枯れ葉が網にひっかかって、網の形が壊れている可能性があります。

それを修正してこんな網の張り方になっているのかなと思いました。

調べてみるとジョロウグモの網の張り方は、コガネグモやナガコガネグモのものと違うようです。

中心の網の前後に補助的な網がある立体的な構造で、獲物が網に飛び込んでくると、逃げることはできないだろうなと思いました。

クモの糸の粘りは想像以上で、網が人間を捕えるくらいの大きさや太さなら、ひっかかったら逃れられないだろうなと感じたことがあります。

薮の中を歩き回って、クモの網がへばりついてくる時、そんな感じがしたものです。

ジョロウグモの網を見ていると、小さなクモがいることがあります。

それがオスで交尾する機会を待っているのです。

オスの体長はメスの1/3ほどです。

餌と間違えられて食べられてしまう可能性があります。

メスと交尾するチャンスは脱皮しているときか、餌を食べているときです。

つまりメスが個体維持の行動に集中しているときがチャンスなのです。

カマキリもメスと交尾するのにオスは命懸けだと言われますが、ジョロウグモも同じようなものです。

動物の世界ではメスが基本的に生存の中心で、オスは有性生殖の役割りだけを果たすように宿命づけられているのかもしれません。

どうなんでしょうか。

(クモ目 ジョロウグモ科 ジョロウグモ属)

カモ撮りこうちゃん