なぜホオジロのオスの鳴き方が違うのか?

天童では山沿いでしか見かけなかったホオジロを、蟹江周辺では大きな川の土手で一年中見かけます。

山沿いの鳥というイメージが壊されてしまいました。

弥富市海屋の宝川近くで秋口に番(つが)いのホオジロを見かけました。

繁殖期になっていないと思われる時期で、オスはチッチッという感じで鳴いていました。

多分春になると高らかに囀るのだろうと考えていたのです。

6月になって宝川の土手を歩いていると、ススキが生える場所でホオジロのオスがやはりチッチッと鳴いていました。

春先に番い形成ができ、縄張り宣言やメスへのアピールをしなくて良くなったからかと思ったのです。

その後ホオジロは土手下に飛んで行ったのですが、近くにメスと思われるホオジロを一瞬見かけました。

日光川、善太川でもホオジロを見かけますが、番いと思われる2羽で行動している場合が多いようです。

これまでの観察ではホオジロの番いはとても仲が良い感じがします。

同じ時期に愛西市の福原輪中の長良川の土手で、ホオジロが標識にとまって囀っているのを見かけました。

そのときはいつものホオジロのオスの高らかな囀りです。

縄張り宣言とメスへのアピールではないかと思われます。

このオスは今年番い形成ができていない可能性があります。

ホオジロのオスは春の繁殖期になると、どのオスも一様に高らかな囀りをするものだと思い込んでいました。

春が終わるとその囀りをやめるのだと考えていました。でも宝川と長良川のホオジロのオスの鳴き方は違っていました。

なぜオスの鳴き方に違いがあるのか疑問になりました。

宝川の場合には秋から既に番いになっている場合には、囀らないでも良いことになります。

ただ他のホオジロが縄張りに入ってくるのを阻止するために存在を知らせるために鳴くことになるでしょう。

メスを求めるときと縄張りを守るときで囀り方は同じなのか違うのか、興味があるところです。

長良川のホオジロは番いになれないので、子育て時期を失くして季節外れになっても囀り続けている可能性があります。

ホオジロの世界も生きて子孫を繋ぐ作業は大変なものではないかと思ってしまいました。

(スズメ目 ホオジロ科 ホオジロ属)

カモ撮りこうちゃん