バラ科でもマメ科でもない、訳が分からないカタバミ
カタバミは叢や畦の脇のどこにでも見られる植物です。
蟹江周辺では4月半ばにはそこら中に黄色の花をつけたカタバミが見られます。
私は馬鹿の一つ覚えで「3つ葉の植物はマメ科だ」と思い込んでいます。
マメ科の花と言えばシロツメクサ(クローバー)、エンドウ、ダイズやアズキなどが想い出されます。
マメ科には他に羽状複葉のものがあり、フジやカラスノエンドウなどもマメ科なのです。
例えば子供たちに教える時に、あれもある、これもあると教え込むことは博学的な知識にはなりますが、知識を利用して自然の中で発見する喜びを体験することはできないでしょう。
まずは「三つ葉の植物がマメ科だ」と教えて野原を探検させてマメ科を探し出させます。
するとマメがなるのに羽状複葉のものに出会います。
そこでマメができるのは3つ葉だけでないことを認識させるのです。
そんな知識の構築のしかたが良いのでないかと考えています。
カタバミはまたハナビラが5枚です。
これも「5枚のハナビラならバラ科だ」と思い込んでいるのですが、カタバミはバラ科ではありません。
これにも私は混乱してしまいます。
似たようなヘビイチゴ、キジムシロなどはバラ科なのですが、カタバミはカタバミ科カタバミ属で異なる植物です。
このようにカタバミはマメ科でも例外になり、バラ科でも例外になる、とても不思議な植物といっても良いのです。
カタバミは徳川四天王(井伊、榊原、本田、酒井)の出羽庄内藩の酒井家の家紋になっています。
その謂れは繁殖力が強く、荒れ地でもどんどん増えていくことから、子孫繁栄の象徴として使われているようです。
昔はお家を繋いでいくことが大名家の大きな使命だったのですから、とても理解できる家紋と言えますね。
最近はカタバミと思われるものに茎が立ち上がっているカタバミも見かけるようになりました。
外来植物なのでしょうか。
また自宅の庭には、何十年前からセイヨウ(ムラサキ)カタバミが生えていました。
これは南アメリカ原産の種のようです。
このカタバミの葉の大きさが日本在来種に比べて、異様に葉が大きい感じがしています。
ここでも外来種が日本の自然の景色を変えてきていることが示されています。
(カタバミ科 カタバミ属)
カモ撮りこうちゃん