ヘラブナの救出作戦をやってみたけど

1週間前に終日雨が降った日に、永和駅近くの田んぼにたくさんのヘラブナが入り込んで産卵しました。

この田んぼは日光川に通じる用水路脇にあります。

ヘラブナ、コイやナマズは浅瀬で産卵する習性があるようです。

その後の好天で水が引いて乾燥してきた結果、田んぼにたくさんのヘラブナが取り残されてしまいました。

その田んぼには用水路からの取水口はありません。

どうして入り込んだのか不思議でなりません。

想像してみるに、雨量が多くて畦の用水路の水が田んぼに溢れて、その勢いでヘラブナたちが入り込んできたのではないかと予想されます。

写真撮りに歩いていて、普段は自然の状態に関わらないのですが、ヘラブナが取り残されている様子が忍びなく、死骸が大量に残り腐っていくのを見るのもどうかと考えて、ヘラブナを救出できればと考えたのです。

そこでタモ網を2つとポリバケツを持って、田んぼの畔からヘラブナを掬おうとしました。

ですが網の柄の長さが短いことと、運動靴で泥田の中に入るとズブズブとはまり込んで、運動靴が脱げて泥の中に残ってしまいます。

仕方なく畦から田んぼの端にやってきたヘラブナを網で挟みながら取り込んで捕まえたのです。

捕まえたヘラブナをヨシ原になっている叢を掻き分けて、隣の沼の浅瀬の水辺から放してやりました。

3日間で合計45尾くらいを救出しました。

でもまだ2つの田んぼには100尾以上のヘラブナが取り残されています。

雨降りの後は好天で気温も高く、水嵩はどんどん少なくなってきます。

田んぼの泥水の中で動き回るので、鱗が剥がれて体が赤くなっているものもあります。

田んぼの端に来るように、近くにあった長い竹で水面を叩いて、移動させようとしましたが寄ってきません。

最後には、ただ見ているしかありませんでした。

干上がった田んぼでは取り残されたヘラブナの死骸が散乱していました。

そこにカラスが飛んで来て啄んでいました。

ヘラブナの体半分ほどが食いちぎられたものもありました。

イタチタヌキではないかと思われます。

子孫を繋ぐために水田に入っても、産卵した卵も全て孵化せずに死滅し、ヘラブナ自身も命を落としてしまいます。

全ての行動が無駄なのです。

自然はそうしたロスを含めて子孫を繋ぐ戦略をとっているのかと考え込んでしまいました。

(コイ目 コイ科 フナ属)

カモ撮りこうちゃん

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