春のマメ科の代表はカラスノエンドウかも!

春になるとマメ科の花が咲き出します。

地味な花が多い中でカラスノエンドウ(植物学的にはヤハズエンドウという)はその存在を強くアピールしています。

春に見かけるマメ科の花には他にシロツメクサ(クローバー)、ウマゴヤシ、ゲンゲ、スズメノエンドウ、カスマグサなどがあります。

ゲンゲはとても目立ちますが、化学肥料が使われた時代には植えられませんでした。

でも自然に優しい窒素肥料としてまた植えられるようになりました。

田んぼの田起しの時に農家が意図的に種を撒いているようです。

一面ゲンゲが咲いている場面は見ごたえがある風景ですね。

カラスノエンドウは3月末には花が咲き出します。

蟹江周辺では冬の時期に既に小さいカラスノエンドウが生えているのを見かけます。

その時既に髭状のツルも出しています。

3月中旬にはどんどん生長し、下旬になると花を咲かせます。

赤とピンクの色が組み合わさった蝶花で典型的なマメ科の花です。

花が終わると小さい莢(さや)ができます。

見ていると下から順に花を咲かせ、生長しながら上部に花を咲かせていきます。

カラスノエンドウにモンシロチョウ、ハチやコウチュウなどが蜜を求めてやってきます。

ある場合にはアブラムシが茎の上部に繁殖して、カラスノエンドウが枯れそうになっていたものがありました。

ある茎ではテントウムシがやってきて産卵し孵った幼虫が、そのアブラムシを餌として食べていました。

カラスノエンドウの茎が生死を掛けた闘いの場になっていたのです。

マメ科の中に同じ時期にスズメノエンドウが咲いています。

カラスノエンドウよりは小さく目立たないのでよく見ないと見落としてしまいます。

小さすぎて写真が上手く撮れない対象です。

葉の形も髭状のツルもカラスノエンドウと同じですが、花は小さく白っぽい花です。

植物を命名する時に大きいものをカラス、小さいものをスズメと名付けたのではないかと思わます。

カラスウリとスズメウリも、カラスウリの方がスズメウリより大きいのです。

カラスとスズメを比較する感覚が面白いと思ってしまいました。

カラスノエンドウの赤っぽい花を見かけると、私は春が来たことを実感してしまいます。

(マメ科 ソラマメ属)

カモ撮りこうちゃん