2回しか見かけていないコチョウゲンボウ

昨年2月11日に弥富市海屋の善太川河口の土手で40代くらいの男性と話をしました。

その人はバックパックを背負い、手にはメモ帳を持っていました。

名古屋市在住で仕事の合間に蟹江や木曽川沿いで鳥の観察をしているとのことです。

写真を撮るのではなく見かけた鳥の記録をとっているようでした。

野鳥観察歴も長く知識と経験も豊富のようでした。

タカではノスリとチュウヒに興味があり、ちょうど飛んでいたチュウヒがオスだと同定していました。

私はまだそこの域まで達していません。

話の中で「この辺りではまだコチョウゲンボウは見ていない。」と話しました。

私もチョウゲンボウは見かけていますが、コチョウゲンボウは見たことがなかったのです。

その話からチョウゲンボウの仲間のコチョウゲンボウがこの辺りにも飛来してくる可能性があるらしいと思ったのでした。

すると偶然、翌日に海屋の土手下の畑の細い電線に、チョウゲンボウより小さい灰青色のチョウゲンボウと似た鳥を見かけました。

チョウゲンボウは余り電線に止まりません。

止まるにしても太い電線か、電柱の天辺や電柱横の金属棒に止まることが多いようです。

見た瞬間コチョウゲンボウではないかと思いました。

どうも習性が違うようです。

コチョウゲンボウは、ユーラシア大陸の北部シベリアから冬鳥として日本に渡ってきます。

私が見かけたのはオスで上面は薄い灰青色でした。

車から降りて写真を撮ろうとしましたが、飛んでいってしまいました。

今年の3月3日に同じ場所でチョウゲンボウより小さなタカが、電線に止まっていました。

雰囲気はチョウゲンボウなのですが、昨年同様に細い電線に止まっています。

コチョウゲンボウではないかと瞬間的にそう思いました。

でも昨年のような灰青色ではなく、茶色ですが何となく暗い感じの茶です。

眉班があること、尾羽も太い黒い線があることからコチョウゲンボウのメスか幼鳥かも知れません。

この個体は痩せていました。

獲物の対象は小鳥やネズミ、昆虫やカエルなどでチョウゲンボウと同じです。

無事に冬を越して大陸に帰れると良いなと思いました。

ちなみに「日本の野鳥」(叶内拓哉 安部直哉他 山と渓谷社)のコチョウゲンボウの項では、掲載されている写真はオスと幼鳥(メスと似ているからか)しかありません。

この写真の掲載の様子から見ても、全国的に見られる数は少ないのではないかと思いました。

(ハヤブサ目 ハヤブサ科)

カモ撮りこうちゃん