やるじゃないかアオサギ(狩り)

日光川の土手を歩いていると、ときどき魚の大群が水面近くに上がって来るのを見かけます。

水面上にさざ波が立つので、離れた土手からもその様子がわかります。

その時には上空にカモメ、トビ、ミサゴが舞い、水面にはカワウが入り乱れて大変な騒ぎになります。

その中にアオサギも混じっています。

そんな光景を見て、ずーっと不思議に思っていました。

サギの仲間はコサギやダイサギでも水辺近くで、魚の気配を伺いながら嘴を突っ込んで魚を捕えます。

アオサギも同様に水辺で魚を狙います。

ウナギやタウナギを捕っている場面も見かけました。

サギの仲間はそんな狩りをするものだと思い込んでいたのです。

魚の大群が水面近くに上がって来たとき、アオサギが何羽も飛び回って、魚を咥えて飛んでいる場面に出くわしました。

水面上の魚を捕ったのか、カモメやカワウの獲物を横取りしたのか判断できませんでした。

観察していたら、アオサギの1羽が水面上をすれすれに飛びながら、その嘴を水面につけながら着水したのです。

その嘴に大きな魚を咥えていました。

水面に浸かったアオサギは、今度は羽を広げて飛び立ちました。

カモメなら羽に脂があるので浮かぶことはできるでしょうが、アオサギにも脂があるのでしょうか。

カモメの魚を捕まえる様子と似ています。

これを見てアオサギは水面近くの魚を捕ることができるのだと知りました。

他のコサギやダイサギでこんな光景を見たことがありません。

とても驚きました。

サギの仲間ではこんな狩りができるのはアオサギだけだと思われます。

それを知って日光大橋の岸壁に、カワウと混じってたくさんのアオサギが見られる理由も合点したのです。

天童にいた頃、原崎沼の監視員が釣り用に放流されているヘラブナが、カワウやアオサギにやられて困っていると話していました。

沼周辺の木に止まっているアオサギが、ヘラブナをどうやって捕るのだろうと疑問に思っていたのです。

水辺に大きなヘラブナが寄って来ないのにと思っていたのでした。

今回のアオサギの狩りを見て、原崎沼の監視員の話が本当だったのだと理解できました。

アオサギのこんな狩りの仕方があればこそ、大きな体を支えることができるのだろうなと思ってしまいました。

今回の写真は、遠方からの連続写真なので不鮮明になっています。でも狩りの様子だけでも知って貰えたら幸いです。

悪しからず!

(ペリカン目 サギ科)

カモ撮りこうちゃん