ゲンノショウコの実ははじけると神輿のようになる

天童で野山を歩き回っているときに叢で白い花を咲かせる植物を見かけました。

葉の感じからキンポウゲの仲間かと予想して、家に帰って図鑑やインターネットで調べたら、フウロソウ科のゲンノショウコと載っていました。

ゲンノショウコは下痢止めや健胃の薬草として有名です。

センブリ同様に煎じて飲むようですが「良薬は口に苦し」の諺の語源になったと思うほど苦いようです。

天童周辺では白いゲンノショウコの花しか見かけていません。

なぜか赤い花弁だと思い込んでいたので、吃驚そしてがっかりしたことを覚えています。

西日本では赤が、東日本では白が一般的なようです。

ゲンノショウコは秋に蒴果ができるとはじけて種を放出した後に神輿のような形になるので、別名ミコシグサともいわれています。

実の形はカタバミも同じ蒴果ですが、神輿のようになると書かれていません。

ゲンノショウコだけの特長かもしれませんね。

写真を撮ろうと秋になるのを楽しみにしていました。

ゲンノショウコはフウロソウ属に入ります。

図鑑にはハクサンフウロ、チシマフウロ、イヨフウロなどたくさんの種があり、420種以上とも言われています。

その1つがゲンノショウコなのです。

ウィキペディアでは「下痢止めや胃腸病に効能がある薬草として有名で、和名の由来は煎じて飲むとその効果がすぐ現れるところからきている。~中略~ 日本では北海道の草地や本州から九州の山野に分布する。~中略~ 日当たりの良い野原や道ばた、山野、原野、水田のあぜなどに自生する。~中略~ 日本では富士川付近を境にして東日本では白花が多く、西日本では淡紅、日本海側では紅色の花が多く分布している。~中略~ 花が咲き終わったあとにできる果実は、鳥のくちばしのように細長い形をした蒴果を結び、長さは15~20㎜ほどの線形で毛が密生する。熟すと皮が下から5つに裂開して反り返り、反動で中から5個の種子を1つずつ弾き飛ばす。5裂片は蒴果の先端だけについていて、下方から外側に巻き上がる。種で繁殖する。」と述べられています。

蟹江に帰って永和の沼周辺でゲンノショウコと似たフウロソウの仲間をたくさん見かけます。

少し立ち上がった感じで花の大きさはゲンノショウコよりは小さい感じです。

アメリカフウロと呼ばれる帰化植物ではないかと思われます。

この辺りではゲンノショウコを見かけていないので、既に消滅しているのかもしれません。

植物の世界でも、これまでの在来植物と帰化植物とのせめぎ合いで、在来植物が押しやられているのかもしれませんね。

(フウロソウ科 フウロソウ属)

カモ撮りこうちゃん