庭の植物の葉を食い荒らすオンブバッタ
数年前から蟹江の自宅の狭い庭に秋口になるとオンブバッタを見かけています。
小さいバッタで可愛いバッタだと思っていました。
三重県桑名にいる妹の自宅を訪ねた時、庭のオオバをネットで蔽っていました。
その理由を尋ねると「バッタが葉に穴を空けてしまうんだ。」と応えました。
そんな被害を与えるバッタがいるのかと思ったのです。
自宅にはワタ、オオバ、アズキ、サツマイモなどを植えています。
また雑草だらけで秋口になるとイノコヅチ(ヒユ科)も葉を大きく広げています。
ところがどの葉にも穴が空いているのです。
以前はガの幼虫(イモムシ)が葉を食べていたのですが、見かけていません。
それらの葉を食べているバッタがオンブバッタでないかと思われます。
妹はどんな名前のバッタかとは言いませんでしたが、庭にいるバッタではオンブバッタしかいません。
こんなに色々な葉を食べることに驚きました。
見るからに小さい体で、おんぶしているのを見ると微笑ましい感じがするのですが、どうも貪欲な食欲の持ち主らしいのです。
「身近な昆虫図鑑 オンブバッタ」には「大きさは、オスは体長約25㎜、メスは体長42㎜になり、メスに比べるとオスは著しく小型です。~中略~ 越冬形態は卵です。食べ物は、メスではキャベツやヨモギなど、さまざまな植物の葉を食べます。オスは余りエサを食べません。特におんぶされている間は、ほとんど何も食べません。生活型は、卵→幼虫→成虫の不完全変態(小変態)を行ないます。卵は、直径約3.5㎜です。」と記されています。
動物の多くはメスの体が大きい傾向があるので、オンブバッタも同じですね。
それは産卵のために体力を必要とするからだと思われます。
成虫になると子孫を繋ぐのが大事な仕事なので、オスがエサをとらないのは必死さの象徴だとも考えられます。
ウィキペディアの「オンブバッタ」には「バッタ類の多くは日当たりの良い草原に生息し、イネ科やカヤツリグサ科の植物を食べるが、オンブバッタはクズ、カナムグラ、カラムシなどの広い植物を食べる。このため草原に加えてこれらの植物が多い半日陰の林縁も生息域となり ~中略~ 園芸植物ではキク科、シソ科、ヒユ科 タデ科、ナス科、ヒルガオ科が良く狙われる。」と記されています。
オンブバッタは単子葉だけでなく双子葉植物の何でも食べる貪欲な食性を持っていることが予想されます。
広い範囲に生息域を広げていく可能性を秘めています。
ショウリョウバッタ(キチキチバッタと呼んでいた)は庭では見たことがありません。
明るい叢に住んでいるイメージですが、イネ科の植物に依存しているのだから当然なのでしょう。
私の持っていたイメージ通りでした。
恐るべしオンブバッタと思ってしまいました。
(バッタ目 オンブバッタ科 オンブバッタ属)
カモ撮りこうちゃん