やっぱりホオズキの仲間だったか、ヒロハフウリンホオズキ

蟹江周辺の田んぼの畔などを歩いていると、ナス科の花をつけた植物が咲いています。

一番多く見かけるのはワルナスビですが、他に風船のような実をつけるナス科の植物があります。

昔は見たことがなかった植物です。

最初に思いついたのはフウセンカズラ(ムクロジ科)でした。

眼の治療のために数年前の9月に桜山の名古屋市立病院に出かけたときです。

大通りから病院の入り口までの通路脇に、陽射し除けに張ったネットにたくさんのフウセンカズラがなっていました。

フウセンカズラの実は名前の通りで風船のようでした。

でもネットに絡みついているのでツル性の植物です。

私が見かけている植物とは違います。

一見するとホオズキのようにも見えましたが、ホオズキに比べて枝を何本も伸ばして、そこにホオズキのような実をたくさんつけます。

ホオズキはたくさん実をつけますが、それほど枝を伸ばさないので、違うように感じでした。

この植物は一体どんな名前の植物なのかずーっと疑問に思っていました。

ナス科には違いないこと、昔は見かけておらず天童周辺では見ていないことから、外来植物に違いないと思っていたのです。

見かけてから既に数年経っていました。

インターネットでナス科の植物を検索していたら、やっと出てきたのがヒロハフウリンホオズキです。

名前を知ると分かったような気になるから不思議です。

同じナス科のホオズキと名前からも近い仲間だと思われます。

「侵入生物データベース」によると「自然分布は北アメリカ、熱帯アメリカ。生育環境は畑地、樹園地、牧草地、芝地、路傍、荒地、林縁。温度選好性は温帯~熱帯。繁殖形態は両性花、液果は風、雨、動物などにより伝播。刈取り後に再生可能。生態的特性は、肥沃地~痩せ地に生息し、土壌の種類を選ばない。果実は生食できるが美味ではない。侵入年代は1828年に確認。在来種、畑作物、シバと競合。ウイルスの寄生。」となっています。

日本の自然環境ではどこでも繁殖可能で生命力が強い植物のようです。

また江戸時代に日本に入ってきたことに驚きました。どんな経路で入ってきたのか興味があります。

侵入時期がこれほど古いとすれば、天童周辺でも生えている場所があるかも知れません。

見えども見えずだったのかも知れません。

このヒロハフウリンホオズキは知り合ったばかりで詳しい状況は分かりませんが、それでもホオズキのような形から、人為的に持ちこまれた可能性が大きいのではないか思われます。

何度も書いていますが、知らない間に日本の自然環境は変わってきているのですね。 

(ナス目 ナス科 センナリホオズキ属)

カモ撮りこうちゃん