アオスジアゲハの吸水行動の意味は?
今年も梅雨が明けて、この地方は連日30度以上の暑さが続いています。
私たちばかりでなく動物にとってもこの暑さは過酷だと思われます。
鳥たちは体が羽だらけなので、体温調節をするのに、口を開けて速い呼吸をして体温を下げようとしています。
どの鳥も同じ仕草をしています。
午後を過ぎた一番暑い時刻には、木陰で休んでいます。
昆虫も同様で、ギンヤンマのオスでさえ木陰や植物の茎にとまって暑さを凌ぎます。
飛んでいる時には、ときどきメスでもないのに飛びながら水面の水を飲んだり、水面に体をぶつけている場面も見かけます。
暑いので体を冷やそうとしているのではないかと思われます。
これらの行動はシオカラトンボ、コシアキトンボなどでも見かけます。
小さい頃水を撒いた道路でアオスジアゲハが翅をはばたきながら吸水していたのを想い出します。
その頃は単に水を飲んでいるのだと考えていました。
ある時は立小便した濡れた地面に降りて吸水している場面も見かけました。
小便の中の無機質などを摂るためだろうと考えていたのです。
でもその時期はどれも真夏の暑い時期でした。
今考えると、暑さを凌ぐための行動でなかったかと思われます。
アオスジアゲハは変温動物なので、日中の暑さで体温は気温と同じになっているはずです。
飛んでいるとその体温を多少は下げることができるかも知れませんが、それにしても暑すぎます。
そこで吸水して水を尻尾から排出して体温を下げるのではないかと思われます。
自宅の狭い庭は雑草だらけで、プラスチックのプランターと発泡スチロールの水槽を30個ほど置いてあります。
水面は浮草やアナカリス(オオカナダモ)が繁茂して、あたかもビオトープ状態です。
そこにアゲハチョウ、ツマグロヒョウモンやアオスジアゲハなどのチョウも時々訪れます。
その庭に出ていたときにアオスジアゲハが飛んで来て、発泡スチロールの縁にとまりました。
すると飛び立って瞬間的に水面に降り立って、すぐ飛び立ちました。
それを数回繰り返しました。
水面で吸水したようです。
この日もとても暑い日でした。
(チョウ目 アゲハチョウ科 アオスジアゲハ属)
カモ撮りこうちゃん