カルガモのヒナが逃げ惑う!

7月24日に飛島村三福の金魚養殖池の跡地にトンボの写真撮りに行きました。

放置されたまま水が張ってあるのでトンボたちにとっては絶好の産卵場所です。

この跡地にはギンヤンマ、コフキトンボ、ショウジョウトンボ、シオカラトンボやウチワヤンマなどが見られますが、一番多いのはコフキトンボです。

ギンヤンマは連結態で飛んで来て産卵する光景がよく見られます。

養殖池はいくつかに区切られていて、水の張ってある区画の回りはコンクリート塀のようになっています。

そんな区画がいくつも並んでいます。

いつもように歩いて行くと、その区画の1つにカルガモのヒナが3羽いました。

通路から飛び込んだのでしょうか。

区画のコンクリート塀の高さはヒナたちが陸に上がるには高すぎます。

ヒナを見かける前に親を見かけていましたが、近くにいる様子はありません。

カルガモのヒナは私を見ると、コンクリート塀の反対側に必死の様相で泳いで逃げていきます。

対角線上の反対側に行っても、陸に上がれません。

すると戻り出しました。3羽のうちの1羽は杭の隅に留まっています。私はそこまで行って上から眺めました。するとヒナは潜って泳いで逃げていきました。

しばらくするとヒナは水面に顔を出しましたが藻の真ん中でした。

私が近づくと恐怖を感じたらしく、また潜って反対側の塀まで行きました。

残りの2羽のヒナは、反対側の塀を行ったり来たりしています。

人間をこんなに近く見たのは初めてなのでしょうね。

この時期小さいヒナがいることに驚きました。

普通は4月下旬に産卵し5月上旬に孵化します。

今頃の季節は巣立ちして群れで行動している時期だと思われます。

どんな事情かは分かりませんが、こんなに遅く子育てしているカルガモがいることに驚きました。

養殖池跡の通路に古い大きな板があったので、区画から逃げ出せるようにとその板を入れてやりました。

それを使うかどうかは分かりませんが。

トンボを撮るために他の区画を回ってから戻ってみると、ヒナの姿は見えませんでした。

どうしたんだろうと思って区画内の叢(くさむら)を見とら、叢の中で3羽のヒナが固まって蹲(うずくま)っていました。

手を伸ばせば掴めるような距離です。

ヒナはそこで動かずにじっとしていました。

身を守るための本能行動なのでしょうか。

ヒナにとっては、人間とのこの遭遇は一生忘れられない経験なんだろうなと思ってしまいました。

 (カモ目 カモ科)

カモ撮りこうちゃん