カラスビシャクのムカゴを発芽させてみた!その3
先日採ってきたカラスビシャクのムカゴを、プラスチックの蓋に水で浸したティッシュペーパーの上に置いておきました。
発芽するのか確かめようとしたのです。
茎についているムカゴを茎から無理矢理引き裂いて取ったので、表皮の一部がムカゴについたままのものがありました。
取ったムカゴが発芽するかどうか心配でした。
種や球根の場合に冬の寒さや夏の暑さで休眠させなければ発芽しないものがあると聞いていたからです。
水で浸したティッシュペーパー上のムカゴは、数日経つと白い何本かの根が出始めました。
数日経つとムカゴの先端部分から、緑の芽を出したものがありました。
ムカゴの大きさも様々ですが、大きいものが先に発芽するという訳ではありません。
今のところ17個のムカゴのうち、15個が発根しています。
発芽(発根)率は88%でかなりの確率ですね。
ムカゴができてすぐに、地面に落ちれば(接すれば)発芽するという状況です。
子孫を増やす戦略の凄さに驚いてしまいました。
実はカラスビシャクと同時にヤマノイモのムカゴも育ててみています。
これも同様に数日で発芽(発根)し出しました。(後日書く予定)
他でも書きましたが、植物の場合子孫を繋ぐ戦略には2つあります。
1つは他の花の花粉を貰って種を作る方法です。
これは自分の遺伝子以外の遺伝子を貰って遺伝子を多様化させて、環境の変化に対応するための戦略です。
もう1つは、自分の遺伝子をそのまま子孫に繋いでいく方法です。
大きな環境の変化がなければ、この方法は簡単で便利な方法です。
スミレの閉鎖花、ヤマノイモやカラスビシャクのムカゴなどはこの方法に入ります。
カラスビシャクを育てていて面白いことが分かりました。
カラスビシャクは初めて出てくる葉は、細長いハート形なのです。
「日本の野草」(山と渓谷社 林弥栄編)には「葉は3小葉からなる複葉。葉よりも高い20~40㌢の花茎をだす。仏炎苞は緑色または帯紫色で長さは5~7㌢。」と記されています。
発芽の時の葉と本葉には違いがあるようです。
双子葉の場合には、双葉が出てから本葉が出るので違いが分かりますが、単子葉のサトイモ科のカラスビシャクも葉の形が違うのですね。
驚きました。
これから地植えしてカラスビシャクの本葉になるか楽しみにしています。
(オモダカ目 サトイモ科 ハンゲ属)
カモ撮りこうちゃん