ムラサキツユクサの想い出
ムラサキツユクサは小さい時から知っていました。
ツユクサが野草でいたる所で見られるのに、ムラサキツユクサは人家の庭に植えられていて、ハナビラが3つでツユクサより大きく、1か所に群生している印象があります。
また花の色が紫色なのも記憶に残る原因かもしれません。
原産地はアメリカ大陸でカナダからアルゼンチンまでと西インド諸島です。
その後園芸植物として17世紀にヨーロッパに伝わり、日本には明治時代に入ってきたようです。
このムラサキツユクサの最大の想い出は、生物の時間に顕微鏡でオシベ(雄しべ)を見て、体細胞分裂の観察をしたことです。
核の中で染色体が真ん中で2つに分かれて、その間に仕切り(細胞板)ができて、それぞれが1つの体細胞になる過程を観察する授業でした。
当然体細胞分裂の生々しい変化の様子を見られる訳ではありません。
分裂している様々な様相を見て分裂の変化を推測して理解するということになります。
銀河系や星が生まれる時間経過を、色々な現象を集めてその生成と変化を知るのと同じ理解の仕方です。
私が見たのはこのオシベの細胞分裂でしたが、他に原形質流動なども観察しやすいようです。
他にも葉の気孔の観察にもムラサキツユクサが使われています。
私はツバキの葉の裏の薄皮を剥がして気功を観察したことを覚えています。
ムラサキツユクサの仲間のオオムラサキツユクサは染色体数が異なっていて、これらの2つを比較しながら染色体数と構造の進化を研究する対象になっているようです。
そのためか色々な雑種が生まれています。
赤っぽい紫や脱色型の白いムラサキツユクサなどもその結果ではないかと思われます。
皆さんもこの時期に見られるムラサキツユクサを探してみてください。
(ツユクサ目 ツユクサ科 ムラサキツユクサ属)
カモ撮りこうちゃん