群れで採餌するタシギを見かけた その2
木曽川に近い愛西市の立田のハス田にタシギを探しに行きました。
一昨年そこでタシギを見かけて写真に撮っていたのです。
昨年も同じ時期に行ってみましたが、1羽しか見かけませんでした。
なぜかと疑問になりました。
観察しているとハス田の水嵩が増えて脚が届かなかったからではないかと思われました。
その周辺のハス田を探して見ましたが1羽も見かけません。
このハス田だけに来ているようです。
今年も確認のために4月下旬に行ってみると、タシギが20羽くらい、ハス田の葉が出かかった田んぼで盛んに餌探しをしていました。
一昨年よりは数が多そうな感じです。
帰りに他のハス田や水田を見回りましたが、やはりタシギは見かけません。
同じ場所にやってくる習性があるようです。
そのハス田で盛んに長い嘴を水中の泥に突き刺して餌を探していました。
何度も突き刺している割には餌らしいものを掴んでいる様子はありませんでした。
「日本の野鳥」(叶内拓哉 安部直哉他 山と渓谷社)によれば、タシギは「旅鳥。本州中部と、主にそれより以南では越冬する。多くは小群で行動し、30羽ほどの群れになる。採食はタシギ類の中で最も水気のあるところを好み、長い嘴を泥の中に差し込んでミミズ類、貝類、甲殻類、昆虫類の幼虫などを食べる。しわがれた声「ジェッ」と1、2回鳴いて飛び立つ。」と記されています。
ハス田では恐らくミミズや昆虫類の幼虫を捕っているのでしょう。
突き刺す頻度が多い割には獲物がなかなか捕れない印象を受けました。
タシギは飛島村では数羽を1年中見かけています。
4月下旬のこの時期にこれ程の数のタシギを見るのは愛西市の場所だけです。
「日本の野鳥」のタシギの掲載写真の5枚中の2枚が愛西市のものでした。
特別の場所かも知れません。
これまでせいぜい数羽のタシギしか見ていません。
それまで海津市の津谷川の浅瀬で6~7羽を見たのが最大の数です。
西尾張付近では越冬している可能性もありますが、愛西市のハス田に春にやってくるのは、他地域からのものと思われます。
掲載された動画には、タシギが「ジェッ」と鳴いている場面があります。
是非確かめてください。
(チドリ科 シギ属)
カモ撮りこうちゃん