モモの美味しさを分かるようになった
山形県は農業県で果物王国だと思います。
東北全体も日本の食料庫としての役割を果たしてきました。
天童に住むようになって、本当の果物の味を体験できたことは、私の人生を豊かなものにしてくれた1つです。
そんな果物の中にモモも入ります。
天童周辺の春の季節は果樹の花が咲き乱れて壮観なもので、住んでいて良かったなとしみじみ思ってしまいます。
サクランボ、リンゴ、ラフランス、ナシそしてモモの花が、時間を経過しながら満開になると、桃源郷と呼びたくなる風情を醸し出します。
山形県のモモの生産量は、2018年度には山梨、福島、長野に次いで4位で8070tです。
福島県には及びませんが、色々な品種のモモを生産していることでは負けていません。
私はモモの銘柄もその食味の違いや生産時期も全く分かりませんでした。
地元に住むようになって、そんなことも少しは分かるようになってきました。
小さい時からスーパーや八百屋で買っていたモモは、品種も何県産かも書いてないものでした。
モモといえばモモらしい味わいが得られれば、一先ずモモを食べたと思っていたのです。
都会の人たちの多くは、モモばかりでなく果物全体について、そんなところではないでしょうか。
山形県で見られるモモには、7月~8月にかけて日川白鳳、8月にはあかつき、8月中旬~下旬には美晴白桃、黄金桃、8月下旬~9月初旬には川中島などが生産されています。
他にも色々な種類がありますが、今挙げたものは食べています。
まだ素人の域なので、細やかな違いは勉強中です。
今は知り合いのモモ生産農家から毎年直接買っています。
あかつきと黄金桃とは違うマンゴー味の新種です。
このモモは黄色い新種で、まだ市場には出回っていないようです。
あかつきは伝統的なモモの味ですが、マンゴー味の新種は甘みがあって若者向きの美味しいモモだと思います。
スーパーのモモの値段に比べると格段に安く、新鮮で大きく美味しいところが、生産者から買うメリットではないかと思います。
モモはもともと中国由来のもので、原種に近いものに蟠桃(ばんとう)があります。
平べったいモモで、果肉が少し緑っぽい記憶があります。
知り合いの農家ではそんなモモも作っていると話していました。
モモといえば古事記に出てくる、黄泉の国にイザナミノミコトを探しに行ったイザナギノミコトが逃げ帰る時に、追いかける鬼女にモモの実を投げたら失せたと記されています。
モモにはそうした魔力があると昔から信じられていたのですね。
皆さんにも美味しいモモを食べてもらいたいものです。
(バラ科 モモ属)
カモ撮りこうちゃん