群れでいるカワラバト(ドバト)を見ると
蟹江周辺の土手や稲刈り後の田んぼでは、カワラバト(以下ハト)の群れが見られます。
いつも群れで行動しています。
多い時には数百羽の群れも見かけます。
危険を察知したハトが飛び立つと一斉に飛び立ちはじめます。
群れだと安全を保ち易いようです。
また猛禽類のオオタカやハヤブサが襲ってきても、どのハトにするか目移りして標準を合わせにくいのです。
群れの効用は予想以上のものだと思われます。
このカワラバトを品種改良したものが伝書鳩です。
小学生の頃、近所のお兄さんがハト小屋を作ってハトを飼っていました。
産卵させ育雛(いくすう)させた後、親を小屋の外に放し小屋まで戻るように訓練していました。
私たちはその様子を羨ましい気持ちで見ていました。
そしてハトについても学びました。
白いハトをハク、風切りの1~2枚の色が違っているのをサシ、茶色の羽をチャと区別していました。
また孵ったヒナに登録用の足環をつけます。
成鳥になると足が硬くなってつけられません。
孵ったヒナは業者に売るとも聞かされました。
趣味と実益ということですね。
育雛中のハトは帰巣本能が強くなるので、それを利用して学習させることも学びました。
小屋の上部の台からタラップを押して小屋に入る訓練を何回もさせていました。
始めは手でハトを掴んで、タラップを押して入ることを繰り返します。
次に台の上にハトを離してタラップを押して入る訓練をします。
それから屋根に放して戻るのをじっと待ちます。
それはオペラント学習のスモールステップ学習そのものでした。
そんな情景を今でも思いだします。
ハトが欲しくて買ってもらって、小さなハト小屋で育てました。
慣れた頃、小屋に戻るだろうと放したら、ハトは二度と戻ってきませんでした。
今から考えると当たり前なのですが、当時は理由が分からず呆然とした想い出があります。
NHKでスペインからフランスまでのハトレースの番組が放映されていました。
距離は約1000㎞で、途中に難所のピレネー山脈があります。
最高峰のアネト山は富士山位の高さです。
そのレースで勝つために、所有者は過去に入賞した血統を組み合わせたり、ヒナを育雛中のハトを使ったり、仲良くなっているオスとメスを離しておき直前に一緒にさせて参加させる工夫をしていました。
人間の感情と同じものがハトにあるとのことでしょう。
群れで行動するハトを見ると、伝書鳩に比べて自由だと思う反面、その潜在的な能力はどんなものなんだろうと思ってしまいました。
(ハト目 ハト科)
カモ撮りこうちゃん