クヌギに来るスズメバチは、近くのカエデの枝に巣を作っていた!
クヌギの樹液を吸いにきたスズメバチ
クヌギの木の近くにあったスズメバチの巣
チョウたちを威嚇するスズメバチ
ヤブガラシの花にきたスズメバチ
海津市森下にある放置されている神社には、境内にクヌギの木が数本あります。
最初はコナラではないかと思ったのですが、落ちた実を見ると殻斗が大きくドングリを包んでいます。
その様子からアベマキかクヌギの可能性があります。
アベマキは葉の裏が白く、幹がコルク状になっているようですが、この木は葉の様子と葉の裏が緑で幹がコルク状なっていないのでクヌギではないかと思われます。
この地方にコナラやクヌギなど落葉するドングリの仲間があることに吃驚しました。
シラカシ、アラカシ、マテバシイ、ウバメガシなど照葉樹林帯のドングリを作るカシの仲間だけが生えていると思っていたからです。
その一本のクヌギに昆虫が集まります。
幹が大きく裂けていないのですが、幹の一部に小さな裂け目があるようなのです。
近くに行くと樹液らしい匂いがします。
何日も観察していると、色々な昆虫が集まってきていました。
スズメバチ、コクワガタ、カナブン、キタテハ、サトキマダラヒカゲ、コムラサキ、ルリタテハ、ゴマダラチョウ、ヒメアカタテハなどです。
昔から「クヌギやコナラには、カブトムシなどの昆虫が集まる」といわれていたのを知っていたのですが、実際にそれを見て本当だなあと思ったものです。
ところが実際に観察していると、その餌の場所を巡ってのせめぎ合いが頻繁に見られます。
チョウやカナブンなどでは激しい喧嘩にはならないのですが、スズメバチの場合には様子が違います。
殆ど場所を独占していて、オオスズメバチだと思われます。
チョウやコクワガタなどが来ると追い払います。
するとチョウなどは少し離れて翅を開閉しながら、様子を見ています。
いなくなるのを待っているようです。
でも入れ替わり立ち代わりにスズメバチがやって来るので、なかなか吸汁できません。
近くにスズメバチの巣があるのだろうなと思っていました。
数日後、クヌギの幹の様子をみようと参道を歩いていると、そこに被さっているカエデの枝にスズメバチの巣がぶら下がっていました。
この巣から樹液を吸いに来ているようなのです。
スズメバチの巣といえば、屋根裏とか木の根っこの穴倉に巣を作ると思い込んでいたので、木にぶら下がっているスズメバチの巣を見て驚きました。
クヌギの樹液のことを知っていて、女王蜂が巣を作ったのではないかと思われます。
ここなら頻繁にスズメバチがクヌギの幹にやって来るのが納得できます。
いつもクヌギの幹の近くまで行って観察していますが、昆虫たちを驚ろかさないようにしています。
近づくとチョウの中には飛び去って行くものもありますが、スズメバトたちは一向に気にしていません。
驚ろかさなければ攻撃してこないと思いながら観察しています。
(スズメバチ科 スズメバチ属)
カモ撮りこうちゃん