今年もシャリンバイの花を見かけるようになった!
満開のシャリンバイ
バラ科の原型ノイバラ
シャリンバイは白っぽい花をたくさん咲かせる木の仲間です。
いわきの塩屋埼灯台近くの崖で見かけたのが初めです。
葉はテカテカしていて、照葉樹林の仲間だと思われます。
「日本の樹木」(林弥栄編 山と溪谷社)には、分布は本州(山口県)、四国、九州となっています。暖かい地方で見られる木の仲間のようです。説明では「暖地の海岸に自生し、高さ2~6㍍になる。枝は車輪状にでる。葉は枝先に密に互生し、長さ4~8㌢の長楕円形または狭倒卵形でふちに浅い鋸葉がある。質は厚く、表面に光沢がある。5月頃、枝先に円錐花序をだし、直径1~1.5㌢の白色5弁の花を開く。果実は球形で黒紫色に熟し、白粉をかぶる。樹皮は大島紬の原料。」と記されています。
シャリンバイを海岸でよく見かけた私の記憶とマッチしています。
このシャリンバイを蟹江周辺では色々のところで見かけるようになりました。
前述の本は1985年発行で40年ほど経過していて、その間、温暖化の影響で北上してきている可能性があります。
よく見かける場所というのは、道路沿いや、車が頻繁に通る道路の中央分離帯などに植えられているのです。
排気ガスでほとんどの植物が枯死してしまうのに、シャリンバイはそんな環境の中でも白い花を咲かせています。
排気ガスなどにも耐える丈夫な植物のようです。
昔はキョウチクトウが排気ガスに強いので、道路脇に植えられていましたが、最近では見かけなくなりました。
アレキサンダー大王の兵が、キョウチクトウの枝で肉を串刺しにして焼いて食べて、その毒でなくなったというエピソードが残されています。
そんな毒性があるからか、最近は見かけなくなっています。
それよりもシャリンバイの方が排気ガスに強いからかも知れません。
私にとって、シャリンバイは「バラ科の花の花びらは5枚」という規則の事例として心の中に記憶されています。
ウメ、モモ、サクランボ、リンゴ、ラフランスなどはバラ科なのでハナビラが5枚です。
この規則を使って、花を見るたびに花びらの数を確認するようになりました。
するとボケ、ヘビイチゴもバラ科でした。
驚いたのはユキヤナギでした。
あの小さいたくさんの花の1つをよく見ると、花びらが5枚なのです。
バラ科に違いないと思って、家に帰って調べると、やはりバラ科だったのです。
シャリンバイを見かけた時にもバラ科に違いないと思い調べたら、案の定バラ科だったのです。
花屋で売られているバラの花びらは5枚以上のものがほとんどです。
雄しべが花びらに変形したのだと思われます。
もともと原型種である仲間のノイバラの花を見ると、5枚なのですね。
シャリンバイ同様に今、ノイバラが沢山白い花が咲き出しています。
(バラ科 シャリンバイ属)
カモ撮りこうちゃん