こんなに触覚が長いガ(蛾)を初めて見て驚いた!

タンポポの花に集まるヒゲナガガ

葉にとまったヒゲナガガ

久し振りに弥富市海屋の善田川の土手を歩きました。

この善太川の土手は宝川同様に、真夏から秋にかけては草茫々になって人が歩けなくなり、12月になると大掛かりな草刈りが行われので、冬から春にかけて歩けるようになります。

そこで夏になって歩けなくなる前に、少し土手を歩いてみようと思ってでかけたのです。

善太川では数羽のミサゴとコガモの群れがまだいて、歩いていくと川岸から飛び立って川の真ん中に避難していきます。

そんな土手を歩いていくと、4月25日に初見のシオカラトンボが土手に沢山いました。

シオカラトンボの数から考えると、初見日より以前に羽化していた可能性が考えられます。

その土手を歩いていると、小さいガだと思われる昆虫が葉にとまったり飛んだりしていました。

ところがその昆虫の触角がとても長いのです。

体長よりも何倍も長く、飛んでいてもその触角の長さが長すぎて飛びにくいのではないかと思ってしまいました。

その後、タンポポの花に沢山のそのガがとまっていました。

蜜か花粉を食べに来ているのではないかと思われます。

「National Geographic」の59回「触角が翅の3倍もある蛾、ヒゲナガガ」で西田賢司さんが「これまでぼくが、一度もその生きた姿を見たことがなく、憧れていた蛾、ヒゲナガガだが、長いのはヒゲではなくて触角、羽根の3倍以上の長さがある。~中略~ 林道沿いの少し開けたところで、猛スピードで飛び回る昆虫たちが目に入った。追いかけ合いをしているようだ。夕方群れている昆虫?20匹ぐらいはいるだろうか。翅のかたちと飛び方を見て、トビケラか?と思っていると、そのうちの何匹かが手前のトリカブトの葉の上に止まった。あっ『ヒゲナガガだ!』。ヒゲをピーンと立てて、みな同じ方向を向いている。緊張感が漂ったたたずまいだ。~中略~ 驚いたことに、飛び交っているときは、その虫の特徴である細長~い触角が見えない。小型の蛾なのにそんなスピードで飛んでいるなんて!おそらくこれはオスの群れで、メスを誘い出し交尾するために舞っているのだろう。」と記されています。

私が見かけたヒゲナガガは飛翔中にもその触角は良く見えましたが、飛ぶのにその触角が邪魔だろうなとも思いました。

またタンポポに来ているヒゲナガガの中には、ヒゲが短いものもあって、折れてしまったのではないかとも思いました。

私が見かけたものはクロハネシロヒゲナガではないかと思われます。

根元は黒いのですが、その先は白いので、そこからのネーミングではないかと思われるからです。

それにしても、モモブトスカシバを見たときと同じようなビックリさを感じたものです。

こんな昆虫が同じ世界に住んでいることに驚くばかりです。

(ヒゲナガガ科 クロハネシロヒゲナガ)

カモ撮りこうちゃん