ハンゲショウは京都の寺院にも植えられている!

昨年見かけたハンゲショウ

今年見かけたハンゲショウ

自宅から近い家の庭に今年もハンゲショウが咲き出しました。

「ドクダミ科」なのでドクダミの花が咲き出す頃に咲くのではと思っていたら、案の定同じ頃に咲き出しました。

そのお宅の庭の少し土手になったところで咲き出しているのですが、管理している様子はないので、毎年この季節に生えてくる多年草だろうと思います。

でもなかなか風情がある植物です。

ハンゲショウの近くに行って写真と動画を撮りましたが、ドクダミのような悪臭はありません。

茎の上の方にある葉が白くなっているので目立ちますが、その花穂の最初は垂れ下がっていて目立ちません。

それが時間の経過とともに立ち上がってくるのです。

その花穂の様子はサラシナショウマのような感じです。

数日前のテレビニュースで、京都の寺でハンゲショウが盛りになっていると報じていました。

瞬間的だったのでどの寺か聞き逃したのですが、京都の寺ではハンゲショウが植えているところがあるのだなぁと思ったのです。

そこでインターネットで「京都・ハンゲショウ・寺」と打ち込んでみると、ハンゲショウで有名な寺がいくつか出てきました。

「KYOTO design」の「京都で楽しむ半夏生」(投稿者hiro)では3か所の寺が紹介されていました。

「半夏生の頃(毎年7月2日頃)に花を咲かせることから半夏生(ハンゲショウ)と呼ばれています。

また、葉の一部分を残して白く変化する様子から『半化粧』とする説もあります。見頃は6月下旬から7月上旬。」と序に書かれています。

「両足院:建仁寺の塔頭・両足院は半夏生の寺として知られています。池泉回遊式庭園には多くの半夏生が咲き乱れ、初夏の池辺を鮮やかに彩られる。寺に伝わる寺宝のほか、茶室水月亭も特別公開されます。」と記されています。

「等持院:足利尊氏が創建した足利家の菩提寺です。無窓國師作庭と伝えられる庭園の池の畔には半夏生が群生しています。他にも足利尊氏の墓や足利義政好みの茶室・清蓮亭も見どころ。」と記されています。

「勧修寺:醍醐天皇の勅願時として900年に創建された古刹で、代々法親王が入寺した格式高い寺院。本堂前の半夏生と氷室池の池辺に半夏生が咲きます。他にも睡蓮やあじさいなども見どころ。」と記されています。

これらを見ると平安時代から京都の寺に植えられていて、寺の庭園を彩る植物の存在の1つだったことが思われます。

昨年初めてその家の庭のハンゲショウを見かけた時、なぜか風情を感じたのはきっと私だけではないのかも知れませんね。

京都の有名な寺院の庭園の四季の彩りの中に、ハンゲショウがその役割を持たされているのは、日本人の美意識に通じる何かがあるからではないかと思われるのです。皆さんはどう思いますか。

(ドクダミ科 ハンゲショウ属)

カモ撮りこうちゃん